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福井の「音」テーマの映画、製作進む 新幹線開業見据え、機運向上の足がかりに

ロケ中の一こま。勝山城博物館近くにある勝山水菜の畑で撮影を行った

ロケ中の一こま。勝山城博物館近くにある勝山水菜の畑で撮影を行った

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 福井県内各地の「音」をテーマにした映画の製作が現在、行われている。

プロジェクトのウェブサイトで公開中の予告編より。津田寛治さん(写真)、窪瀬環さん、上のしおりさん、笹木奈美さんら福井出身の俳優も出演する

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 福井県文化課と民間企業が展開する福井県民参加型事業「福井の方言愛着ましましプロジェクト」の一環。県内各地の方言など地域に根差した音を映像化することで、2024年春に予定する北陸新幹線福井・敦賀開業に向けた機運向上や観光客もてなし事業の活性化を目指す。

 鯖江市出身で、俳優・映画監督の片山享さんがメガホンを取り、県内5つの地域(小浜市、福井市、敦賀市、越前海岸、勝山市)で撮影を行う。ストーリーは、福井に住む人たちの会話や街中の雑踏など、福井の風土を構成する音にフォーカスしたオムニバス形式で展開する。

 2月19日に勝山市内でロケが始まり、20日は県外から移住した若者が伝統野菜「勝山水菜」の収穫について農家から教わるシーンを撮影した。若者役で東京を拠点に活動する柳谷一成さんは同市に1カ月前から短期移住し、地元の人たちと食事を共にするなどして地域の言葉になじんでいったという。

 勝山でのロケは26日までの予定で、例年2月最後の週末に行われる祭り「勝山左義長」の様子もカメラに収める。片山さんは「野菜を収穫する時の音や祭りのにぎわいなど、それぞれの地域が多くの音で成り立っている。音は過去から続く歴史や人々の記憶の蓄積とも言え、昔の思い出を呼び起こすきっかけをつくる映画となれば」と話す。

 タイトルは「福井のおと(仮題)」。今春クランクアップし、秋の完成試写会を予定する。2024年度以降、映画祭への出品、首都圏での上映なども目指す。

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