県内の伝統工芸品を販売するECサイト「F-TRAD FOUND」が12月21日、開設された。運営は福井県。
1月下旬まで、「F-TRAD」商品の一部を福井県庁1階エレベーターホールで展示する
2024年春に控える北陸新幹線福井・敦賀開業などを見据え、福井県が展開する「F-TRAD」プロジェクトの一環。担当職員で県産業技術課の田島正強さんは「伝統工芸品の魅力発信と需要拡大につなげるため、県内の伝統工芸品から、伝統の技を生かしながらも現代に調和する商品をセレクトした」と説明する。
プロジェクト展開に当たり、デザイン事務所「TSUGI」(鯖江市河和田町)がディレクションやコーディネート面で協力。「時代に合わせてアップデートされた伝統工芸品であること」「卸売できる中量産品であること」の2つをコンセプトに掲げた。
サイトには、越前漆器の木地技術を生かしたスタッキングできる重箱、廃棄された野菜や果物などを材料にした紙文具、越前箪笥(たんす)の技術を生かした縁起柄のコースター、「玉子焼きを焼くのにちょうどいい器」をうたう越前焼の器など24商品をラインアップ。同プロジェクトのロゴをあしらったオリジナルラッピングも用意し、プレゼント用途としての購入も薦める。
「F-TRAD」は今後、コンセプトに沿ったアイテムを既存の伝統工芸品からセレクトする「F-TRAD FOUND」と、新商品開発、販路構築などを支援する「F-TRAD MADE」の二本柱で展開する。田島さんによると、「F-TRAD MADE」の商品は開発中で、1月ごろの発表を予定する。