福井県越前市に11月24日、冷凍食品専門店「京町リパブリック」（京町3、TEL 0778-42-7217）がオープンした。

同店外観。飲食店経営を検討する人などに向けたレンタルキッチン、レンタルスペースとしても使えるゲストハウスなどの展開も予定する

　売り場面積は約20坪。築90年以上という元酒販店をリノベーションしてオープンした。「お母さんの お母さんによる お母さんのためのフローズンフードショップ（＝冷凍食品専門店）」をコンセプトに、ポップアップストア形式で営業する。

　出店第一弾は、NIKUO中谷精肉店、創作季節料理店「Meal（ミール）」、会席弁当専門店「咲花亭（さきてい）フローズン」（以上、金沢市）、農家レストラン「Sorriso（ソリッソ）」（石川県能美市）。「安心安全への配慮」や「時短」などの観点から、ハンバーグ、ピザ、シューマイ、コロッケなどの総菜類、カヌレ、バスクチーズケーキなどのデザート類、計約50種の冷凍食品をそろえる。

　陳列にも工夫を凝らし、「揚げる」「フライパンに乗せる」「湯せんする」「電子レンジで加熱する」など調理法別にカテゴライズした。店長の高橋淳子さんは「食品冷凍技術の進化は著しく、切り口から肉汁がしみ出るようなハンバーグなど本格的な味を家庭で楽しめるようになった。冷食イコール手抜きではなく、仕事などで疲れた時こそ手早くおいしい物を作って体をいたわってもらえれば」と話す。

　プレオープン期間にはクチコミで開店を知ったという一人暮らしの年配客も多く訪れたという。「子育て世代をターゲットに考えていたので意外な反響に驚いた。1人前でパックされた冷食なら食べたい時の『プラスの1品』としてストックでき、買い物に出るのがおっくうになる冬の時期こそ冷食のメリットが生きるのでは」と高橋さん。

　経済産業省の調べでは家計消費における冷凍食品への支出額は増加傾向にあり、同店はオープンに当たり「地域の人たちに求められている役割を果たせれば」と共和国を意味する英語を店名に掲げた。販売商品は季節ごとに追加や入れ替えを行う予定で、高橋さんは「安心安全への配慮、パッケージデザイン、商品のユニークさなど、当店のコンセプトに合う冷凍食品を地域を問わず選んでいければ」とプランを描く。

　営業時間は11時～18時。