福井を拠点に活動するアイドルグループ「さくらいと」が8月22日、サンドーム福井(越前市瓜生町)での単独コンサートに小中学生を招待するプロジェクトを始めた。
オープン以来、コンサート、展示会、展覧会などさまざまな用途で利用されているサンドーム福井
2019年7月に活動を始め、現在、福井県内在住の10~20代計5人で構成する同グループ。「福井の伝統工芸応援」をコンセプトに、伝統的工芸品工房からの動画配信、祭りなどのイベント出演、最短1日からアイドル活動を体験できる「アイドルインターン制度」などを展開してきた。今春にはファーストミニアルバム「かがやきストーリー」を発売し、グループ初の本格的なミュージックビデオもユーチューブに公開した。
2024年春に行うコンサートは、同年春予定の北陸新幹線福井・敦賀開業を見据えた「夢の道プロジェクト(仮称)」の一環。プロデューサーの川縁圭志さん(福井市在住)は「福井人は堅実で勤勉である一方で、出しゃばることや目立つことを良しとしない気質も併せ持つとされる。そうした県民性をエンターテインメントの力で変えるべく、堂々と夢を掲げ挑戦する大切さを将来の福井を担う世代に伝えられればと企画した」と話す。
サンドーム福井は1995(平成7)年、世界体操選手権鯖江大会のメイン会場としてオープンした多目的ドームで、最大収容人数は約1万人。音楽イベント会場としても多く利用され、B'z、嵐、Perfume、DREAMS COME TRUE、福山雅治さん、米津玄師さん、東方神起、SHINeeら国内外の著名アーティストが訪れている。
コンサートでは、8000席の予定席数のうち5000席を県内在住の小中学生向けに無料開放し、招待券相当分の寄付をふるさと納税型のクラウドファンディングで募る。目標金額は200万円。コースは1万円~50万円の4コースで、それぞれ小中学生10人~500人分の招待枠に充てる。返礼品として、プロジェクトの進捗(しんちょく)状況を知らせる月1回のメールマガジン、招待を受けた小中学生の感想動画閲覧権、チケット先行購入権などを設ける。
川縁さんによると、県内出身者のみで構成されたグループが同ドームで単独コンサートを行うのは初めて。「『福井県から日本のトップアイドルグループになる』という目標を掲げるさくらいとにとって、サンドーム福井での単独コンサートは日本のトップに一歩近づくためのステップ。福井の若者が地元で夢を掲げ、自分たちの力で夢をつかんでいく姿を見せられれば」と意気込む。
グループは同コンサートを、「地元の子どもたちが未来の福井に希望を持ちワクワクできる持続可能な仕組みづくり」の柱と位置付け、今後、チケット一般販売(11月予定)、月1回の定期PRイベント(2023年3月~2024年3月)、小学生と共同して地域の課題解決にチャレンジする地域貢献活動プログラム(2023年4月~)などを展開する。
クラウドファンディングの締め切りは10月20日23時。