工房見学イベント「RENEW(リニュー) 2022」が10月7日~9日、福井県内3市町(鯖江市・越前市・越前町)で行われる。
前回のイベントの様子。出展企業間を定額(1回500円、1,000円)で移動可能なタクシーチケットを今回も販売する
「福井のものづくりを“見て・知って・体験する”国内最大級の工房見学イベント」を掲げ、7月に発足した鯖江市の一般社団法人「SOE(ソエ)」(河和田町)が主催する。開催は今年で8回目。同法人によると、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で今春に繰り延べ開催した前回は約2万6000人を動員したという。
越前漆器、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥(たんす)、越前焼、眼鏡、繊維、ローカルフードなど97社が参加し、展示、販売、工房見学、ワークショップ、トークイベントなどを展開する。初の試みとして、越前漆器や越前焼の器でドリンクを楽しみながら会場順路などのガイダンスを受けられる「RENEW TRAVEL STAND(リニュー・トラベル・スタンド)」も設ける。
総合案内を設ける「うるしの里会館」(西袋町)の産業振興交流ホールでは、ものづくり、教育、福祉、防災などに関わる団体が全国から集う「まち/ひと/しごと -Localism Expo Fukui-(ローカリズム・エキスポ・フクイ)」を開く。同会館近くの複合施設「PARK」(河和田町)では、同イベントでは5年ぶりとなる中川政七商店(奈良市)の工芸祭「RENEW × 大日本市鯖江博覧会 vol.2」を行う。
越前市の「越前打刃物振興施設 刃物の里」(池ノ上町)で記者発表があり、実行委員長の谷口康彦さんが「最近、世の中の時間が5倍速で流れているという話をよく耳にする。2024年の北陸新幹線福井・敦賀開業や2025年の大阪・関西万博開催などを見据え、RENEWもそれに負けないスピードで成長し地域と共に歩んでいきたい」とあいさつした。
出展企業代表による「産地リーダー」の決意表明もあった。「小柳タンス店 kicoru」(武生柳町)の小柳範和さんは「越前箪笥が伝統的工芸品の指定を受けて9年がたつ。未来の担い手づくりは大きな課題で、若い人たちがたんす作りに興味を持つよう頑張りたい」、「RYOZO - 柳瀬良三製紙所」(大滝町)の柳瀬京子さんは「和紙作りの現場は話し好きで個性的な女性職人が多い。RENEWに訪れた人たちといろいろな話で盛り上がれれば」とそれぞれ話す。
入場無料(ローカリズム・エキスポ・フクイのみ、入場料一般500円)。