「さばえ秋HANABI(はなび)」大会運営委員会は、9月13日に鯖江市有定橋付近で行う予定の同イベントの支援協力を呼び掛けている。
2007年から行われ毎年約7000人が訪れる同イベントの目玉は、協賛者から送られたメッセージを打ち上げ前に読み上げていく仕掛け。会場には大型スクリーンが設置され、映し出されたメッセージとともに花火が打ち上げられる。例年約80人が「いつもありがとう」や「愛してる」など家族や恋人への思いを伝えるほか、スポーツ選手が大会に向けての意気込みを見せることもある。毎回プロポーズのメッセージがあるといい、2010年にはイベント内で結婚式も行われたという。
同イベントは鯖江青年会議所(以下、鯖江JC)主催で行われてきたが、今年の実施がなくなったことから、運営に携わった吉田貴三郎さんの呼び掛けで新たに運営委員会を結成。メンバーが各自の強みを生かし、企業協賛を含めた資金集めや警備計画、広報など開催のための準備を進めている。併せて、同市が運営するクラウドファンディング(以下、CF)サイト「FAAVO(ファーボ)さばえ」でも支援を呼び掛けている。
吉田さんは「昨年までは鯖江JCから各委員に業務が振り分けられてきたが、今年は全てを自分たちで考えることになり、当初は何から始めたらいいか分からず手探り状態だった」と振り返る。メンバーの熱意に打たれた仁愛大(越前市大手町3)の学生も実行委員に加わり、ポスター製作も始まったという。
鯖江JCからのアドバイスを受けながら準備を進めてきたものの、CFサイトでの資金集めが最大の難関という。7月24日現在の達成度は72パーセント。7月29日までに目標額の50万円に達しない場合は開催取り止めとなる規則で、メンバーは「みんなが楽しみにしている花火大会を何とか開催したい」と支援拡大に追い込みをかけている。
「メッセージ募集の開始前から問い合わせや申し込みが来ている。市民の思いを無駄にしたくない」と吉田さん。同市内唯一の花火大会ということで、「市民全体で盛り上がれる花火大会は他市町にない鯖江の誇り」と話し、「もっとこの花火大会が根付いていくよう皆さんの協力を」と力を込める。
開催予定時間は20時~21時。入場無料。メッセージや企業協賛も募集している。