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福井・敦賀の「神楽通り」歩道拡幅進む 気比神宮の神事にちなみ景観刷新へ

工事現場の様子。写真右奥が気比神宮の大鳥居

工事現場の様子。写真右奥が気比神宮の大鳥居

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 敦賀市の市道2号線(通称「神楽通り」)で現在、歩道の拡幅整備事業が進んでいる。

整備後の完成予想図(提供=敦賀市まちづくり推進課)

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 敦賀市が市中心部の気比神宮交差点から西方に向けて行っている同事業。施工延長は240メートル。4車線の車道を2車線に変更し、道路両側の歩道の幅を2メートルから最大4.5メートルまで拡幅する。施工区間の中央付近に新たに横断歩道も設ける。

 地元の神楽町1丁目商店街振興組合で理事長を務める中山喜美子さんによると、同組合は少なくとも7年前から、市に対して車線縮小や歩道拡幅などの要望を働きかけていたという。

 中山さんは「4車線で車道が横断しづらかったり、店舗前への路上駐車などが常態化していたりして、商店街の回遊性がなかなか生まれないという課題があった。北陸新幹線延伸で実現の機運が高まり、長年の取り組みが実を結びつつある」と話す。

 拡幅に当たり、中道源蔵茶舗(神楽町1)付近、善妙寺(同)付近など計4カ所にストリートファニチャーを備えた「にぎわいスポット」の設置や、キッチンカー出店を想定した電源設備の整備も行う。

 「北陸新幹線開業で年間約120万人が訪れるようになった気比神宮の門前町というのが当商店街の強み。気比神宮から通りを眺めた時、商店街で楽しい出来事が起きているという雰囲気を感じてもらうことが回遊への第一歩。気比神宮の『お砂持ち神事』にちなんだ路面の色にするなど景観にも配慮した」と中山さん。

 毎年9月上旬に開催される「敦賀まつり」では、山車巡行やカーニバル行進などでにぎわいを見せる同通り。事業開始に至る過程では、車線幅縮小による山車巡行への影響などを関係者と協議する場もあったという。

 中山さんは「多くの人たちの理解と協力があって事業を進めることができている。来春の工事完了が本当のスタートと言えるので、商店街の店舗が歩道で露天営業を行うなど、『前に出て行く』と言えるような取り組みを積極的に展開できれば」とプランを描く。

 工期は来年3月末までを予定する。

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