福井市まちづくりセンター「ふく+(たす)」(中央1)で4月5日、「PCNこどもプロコン2014冬」の表彰式が行われた。
「ベーマガ」を手に自己紹介する大橋さん。投稿作品で一番衝撃を受けたのが「タイニーゼビウス」だったという
福井県内のIT企業有志でつくる「プログラミング クラブ ネットワーク」(PCN)が子どものプログラミング学習環境整備の一環として開くコンテストで、今回が2回目。福井県内の小中学生計9人から応募があり、総数30点から3部門6点を選出した。
表彰式に先立ち公開審査会が行われ、電波新聞社(東京都品川区)取締役の大橋太郎さんなど3人が応募作を審査した。会場には、福井生まれのプログラミング学習用コンピューター「IchigoJam(イチゴジャム)」を使った作品などがズラリと並び、審査員は「未来のプログラマー」の説明に熱心に耳を傾けた。
審査員で元福井高専教授の蘆田昇さんは講評で、「1回目より多くの作品が寄せられ、激戦だった小学校高学年の部ではかなり審査に迷った」と振り返った。「ベーマガ」の名で親しまれた「マイコンBASICマガジン」を編集した大橋さんは、「『IchigoJam』はパソコンなしでプログラミング学習できる組み立てキット。電子部品取扱店からの評価も高い」と太鼓判を押した。
表彰式後「おかしトーク」と題した交流会を開き、応募者とその保護者、審査員などがプログラミングの話に花を咲かせた。保護者の一人は「ゲーム作りをきっかけに子どもの自己表現力が上がったと感じる。ネットを通じて世界とつながれるのもプログラミングの魅力で、長く続けることで英語力向上にもつながれば」と話した。
同グループは夏に第3回コンテストを開く予定。代表の松田優一さんは「活動開始から1年足らずで、仙台、滋賀、モンゴルなど国内外から賛同の声が多く集まっている。今後も『IchigoJam』を核にプログラミングの楽しさを子どもたちに伝えていきたい」と抱負を語った。