福井県坂井市の福井県産業情報センター(坂井市丸岡町熊堂、TEL 0776-67-7416)に2月10日、コワーキングスペースがオープンした。
1~2人の利用を想定する「マイクロスタートアップエリア」の個室で、太田さん(左)と大木さん(右)
IT分野の人材発掘・育成や、異業種交流によるビジネス創出などを目的に福井県が設置。同センター7階の入居者向けスペース「SOHOサロン」を、およそ3カ月かけて改装した。運営管理を行う公益財団法人「ふくい産業支援センター」の大木哲郎さんは、「以前から、ビル内入居企業と気軽に交流できる場を求める利用者の声があり、1年半ほど前から準備を進めてきた。官設民営のコワーキングスペースは全国的にも珍しいのでは」と話す。
総面積は約110平方メートル、席数は26席。4人掛けテーブル席、ハイカウンター席、ソファ席などがあり、作業内容や利用人数に応じて席を選べる。無線LANや電源、プロジェクターなどを無料で利用可能。最長1年まで利用できる個室「マイクロスタートアップエリア」(面積13.95平方メートル~、月額1万1,439円~)、「スモールスタートアップエリア」(同19.95平方メートル~、月額1万6,359円~)も各4室用意する。
同センターには現在、ウェブ制作会社など20社が入居する。福井県産業政策課の太田晋之さんは「コワーキングスペース設置は、創業支援に力を入れる県の施策の一環。IT活用を考える企業の集積化を図り、モバイルアプリ開発やネット通販活性化の拠点として発展させたい」と将来像を描く。
同ビル1階の「Eビジネス支援グループ」が施設活用をサポートする。大木さんは「起業支援だけでなく人材交流の場を盛り上げるのもグループの役割と考える。イベント企画者から『こんな事をやってみたい』という提案も寄せてほしい」と呼び掛ける。
開館時間は9時~21時。土曜・日曜・祝日定休。利用無料。勉強会利用など、事前予約も受け付ける。