福井駅西の映画館「テアトルサンク」(福井市中央1)で2021年1月16日、映画「天外者(てんがらもん)」特別上映会が行われる。
あわら市の「越前あわら観光大使」も務める田中監督。「福井は映画監督への背中を押していただいた、私にとってとても大切な場所」と話す
「天外者」は、7月に亡くなった俳優・三浦春馬さんの遺作で、薩摩藩士から明治政府の役人を経て実業家となった五代友厚を主人公に展開する青春群像劇。福井県あわら市の観光CM、美浜町の訪日外国人観光客向けPV、精密部品製造「福井鋲螺」(あわら市)のCMなどを手掛ける田中光敏監督がメガホンを取った。
上映会は、コミュニティーFM局「福井街角放送」(福井市田原1)開局20年を記念し関係者らが企画。鳴尾健社長は「トークショーなどで何度かご一緒させていただき、『いつかは監督の作品上映のお手伝いを』と思っていたところ、『天外者』封切りを機に上映会が実現することとなった。私の出身小学校が大阪の北浜にあったこともあり、五代友厚を主人公にした映画という点にも縁を感じる」と話す。
上映会では田中監督によるトークショーも行う。美浜町が舞台の映画「サクラサク」も手掛けた田中監督は「今の時代、『今だけ、金だけ、自分だけ』という考えの人たちが世界や日本にも増えているのでは」と話し、「江戸から明治にかけた混とんの時代を『利他』の心で突き進んだ、五代友厚のようなヒーローが出てきてほしいと思いながら製作した」と振り返る。
新型コロナウイルス感染症防止のため、会場では手指消毒、マスク着用、検温、ソーシャルディスタンス確保などの対策を行う。鳴尾社長は「コロナ禍の中、映画館へ行くこともままならなかった2020年。2021年のスタートを心ゆくまでお楽しみいただければ」と呼び掛ける。
16時開演。料金は2,000円。チケットは、テアトルサンク、福井街角放送で販売する。市中の感染状況によって、トークショーが録画・オンライン開催となる場合もある。