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福井の企業がウッドキャンドル 独自機構で特許、「家庭の備蓄燃料に」呼び掛け

商品を手にする兒玉さん

商品を手にする兒玉さん

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 福井市にある「バルーンショップ コンパス」(福井市本堂町)が3月11日、ウッドキャンドル「ENZINE(エンジン)」の販売を始めた。

調理時の使用イメージ

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 バルーンアート販売などを手掛ける同社が、社内レクリエーションをきっかけに開発したというアウトドア向け商品。マッチ練炭の構造を応用し、従来は煙として排出していた木ガス(=未燃焼となったガス)を強制的に二次燃焼させる構造を持つ。

 同社販売担当の兒玉(こだま)茜さんは「社員同士でキャンプに行った際、丸太を使ったスウェーデントーチを囲んだ。楽しい体験ができた一方で、大きくて重く、持ち運びが不便であることが話の種となり、短所を解決したコンパクトな商品があるといいのではないかと盛り上がった」と振り返る。

 バルーンアート世界大会3位入賞という経歴も持つ岡本克社長を中心に開発を進め、約2年かけて商品化にこぎ着けた。サイズは、幅・奥行き=各10センチ、高さ20センチ。重さ約1キロ。ヒノキ製で、住宅向けプレカット材の端材を有効活用した。付属の着火剤をキャンドル内部や上部など指定位置に置くことで、着火後約1~2分で十分な熱量を確保できる。

 炎、炭火でそれぞれ約45分間、熱源として利用できる。「炎が出ている時間にご飯と煮炊き物を作り、炭火で焼き物を作れば、ENZINE一つで一汁三菜の調理も可能」と兒玉さん。木材の断熱効果により、「完全に炎が上がる前なら、燃焼中でも手持ちで移動させることもできる」という。

 昨年夏には燃焼方法で特許も取得。クラウドファンディングサイトで「特許取得の防災アイテムを広めたい」とも呼び掛け、目標額を超える寄付を集めた。兒玉さんは「かさばらず使用期限が無いので、防災リュックにしのばせておくこともできるのでは」と話し、家庭や自治会などでの備蓄燃料としての広がりに期待を込める。

 価格は1,980円(送料別)。

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