福井県内のIT企業有志でつくるグループ「プログラミング クラブ ネットワーク」(以下、PCN)が12月4日、子ども向けプログラミング学習機器「IchigoDyhook(イチゴダイフク)」の販売を始めた。
本体右側に「IchigoDake」を挿入して使用する。「狭い机の上でもプリントを参照しながら使えるように」と、本体奥にプリントを立てかけられるスリットを設けた
IchigoDyhookは、福井発のプログラミング学習用PC「IchigoDake(イチゴダケ)」のドッキングステーション。A4判ファイルサイズのプラスチック製ケースに、キーボード、液晶ディスプレー、単3形電池4本が入るボックスなどを納めた。プログラミング言語「BASIC」を内蔵したIchigoDake(別売り)や、RPG感覚でプログラミングを学べる「IchigoQuest(イチゴクエスト)」(同)などのワンボードPCを本体に差して使用する。
サイズは、幅29.7センチ、高さ2.4センチ、奥行き23センチ。重さは720グラム。キャリングケースも付属する。乾電池や充電式電池などの代わりに、マイクロUSB端子を介してスマートフォン用のACアダプターも接続できる設計とした。電源オンから10秒足らずで起動するのが特長で、一定時間キーボード入力が無いときにディスプレーのバックライトを消灯する省電力機能も取り入れた。
同グループの松田優一さんは「2年ほど前からオールインワンパッケージの『IchigoIgai スクールセット』を販売しているが、ケースが段ボール製で耐久性に難があった。電源もモバイルバッテリーの使用を想定しており、学校などの教育現場でバッテリー数十台を一度に充電するには、相応の設備を整える必要があった」と話す。
IchigoDakeの基となった「IchigoJam(イチゴジャム)」は2014(平成26)年春、メンバーの福野泰介さんが「エープリルフールのネタとして」発表した製品で、国内外に6万台を出荷した。松田さんは「メンバーと共に、自分が教員になったつもりで現場の要望を取り入れながら進化させてきた」と話し、国内約2万校の小学校に30台ずつ、計60万台のIchigoDyhook導入を目標に掲げる。
価格は8,778円。ウェブサイトで予約を受け付ける。12月下旬出荷開始を予定。