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福井で「福井震災70年」展 被災状況捉えたカラー写真など260点

被災状況を捉えた航空写真を掲げる、同展エントランス

被災状況を捉えた航空写真を掲げる、同展エントランス

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 福井県立歴史博物館(福井市大宮2)で6月28日、特別展「福井震災70年 記録と記憶を未来へつなぐ」が始まった。

「復興から継承へ」ゾーンの様子。東郷青児によるポスター原画など、1952(昭和27)年に行われた「福井復興博覧会」関連資料も展示

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 1948(昭和23)年6月28日16時13分ごろ、福井県丸岡町(現坂井市丸岡町)を震源に起きた福井地震から70年となるのに合わせて企画した。同館が収集を進めてきた写真や文書などの関連資料、70代~90代の10人が当時の様子を話すインタビュー映像など約260点を展示する。

 2階特別展示室を「戦火からの復興」「福井地震の発生と被害」「救援と報道」「復興から継承へ」などのゾーンに分けて構成。担当学芸員の瓜生由起さんは「鉄道や学校施設などのテーマも盛り込み、被害の状況をより身近に感じてもらえるようにした」と話す。

 同館が近年新たに入手したという福井軍政部関連福井震災資料、救援隊として派遣された米軍医ジョン・D・グリスマンさんが撮影したカラー写真、グリスマンさんの音声メッセージなども展示する。「GHQによる公式記録すらモノクロの時代。鮮明なカラーの記録写真は見る側の心を揺さぶる」と瓜生さん。

 関連イベントとして、展示説明会と起震車による「震度7」体験(6月30日14時~)、兵庫県立大・木村玲欧准教授による講演会「福井震災から学ぶ、未来への防災の備え」(7月1日14時~)、「ふくい歴博講座『福井震災』」(同21日14時~)などを予定する。

 瓜生さんは「70年前の出来事で時間的に遠い存在と感じるかもしれないが、防災・減災に対する意識付けは現代人にとって重要では。いつ起きるか分からない自然災害を『自分ごと』として捉え、さまざまな世代の方に来場いただければ」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。料金は、一般=400円、高・大生=300円、小・中生=200円。7月11日休館。

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