えちぜん鉄道福井駅前広場で6月24日、高架化完成記念式典が行われた。
同日から営業が始まった福井~福井口間約3キロの高架線完成を記念し、福井駅付近連続立体交差事業を進める福井県が主催。福井県選出の国会議員、沿線自治体の首長、沿線住民代表などが参席した。
13時からの式典で、西川一誠福井県知事は「えちぜん鉄道は通勤通学の足として不可欠で、福井を訪れる観光客の思い出づくりにも関わる存在。今秋には国体・障スポもあり、新しい県都の顔で全国の人たちを迎えることができうれしい」とあいさつ。
えちぜん鉄道の豊北景一社長は「今年冬の大雪で工期の遅れを心配したが、関係者の尽力で予定通り開業を迎えることができた」と感謝し、「福井駅新駅舎内には当社初となるインフォメーションカフェを設けるなどして交通結節点の機能を強化した。県都のシンボルの一角を担えるよう前進したい」と力を込めた。
来賓らによるテープカットとくす玉開披も行われた。くす玉開披には同駅近くにある旭小(福井市手寄2)の児童8人が「次世代の福井の担い手」として加わり、ファンファーレと共に見物客から大きな拍手が送られていた。
同駅コンコースには高架化完成記念フリー切符の販売ブースや、同駅周辺の歴史をたどる写真パネル展示などがあり、「えい坊くん」「湯巡権三」など沿線ゆかりのゆるキャラと記念撮影する家族連れなどの姿もあった。
福井口駅近くに住むという30代男性は「子どものころから見慣れたローカル鉄道が高架化でぐっと近代化した印象。駅東西を回遊しやすくなり周辺の活性化につながるのでは。出張が多いので、JRの特急に乗り継げる朝5時台の列車があれば利用頻度がさらに増えそう」と話す。