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個食包装のゴマだれ冷やし中華 福井・越前市の企業、「隠れた県民食」売りに

同商品を手に笑顔を見せる宗近専務

同商品を手に笑顔を見せる宗近専務

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 福井県越前市の麺類製造販売「宗近」(越前市北町、TEL 0778-22-0759)が4月1日、「ごまだれ冷し中華」の販売を始めた。

福井のスーパーマーケット店頭で山積み販売される、個食包装の冷やし中華

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 夏の食卓の定番品ともいえる冷やし中華を1食分入りの個包装にした同商品。同社の宗近鉄也専務は「レモン風味のしょうゆたれを長年作り続けたところ、お客さまから違うたれを求める声があった。ひと夏の間に1回は味の変化を求めるのだろうと、主婦など主な購入層を想定しゴマだれを新たに開発した」と明かす。

 同社が冷やし中華の販売を始めたのは1971(昭和46)年。核家族化の進行を先読みして「全国に先駆けて」冷やし中華の個食化に取り組んだことで、当時年間300食だった販売量は福井県内だけで60万食を超えるまでに成長した。現在の福井県内総世帯数は約28万世帯で、同社の冷やし中華が県内全ての食卓に年2食以上上る計算になる。

 同社ではそばの製麺も手掛け、秋から冬に掛けては生そば製造販売が軸になる。宗近専務は「県外の製麺業者での勤務経験もあるが、県外で売られる冷やし中華は1袋2~3人前入りというのが一般的。福井の県民食としてそばを思い浮かべる人は多いだろうが、スーパーマーケットの店頭で山積みで売られる個食包装の冷やし中華も『隠れた県民食』と言えるのでは」と話す。

 今年の「冷やし中華シーズン」はすでに開幕しており、繁忙期の7月~8月には毎日0時ごろに出勤して製造を始めるという。「ゴマだれをきっかけに新しいたれの可能性を追求し、冷やし中華文化を県内外に広く伝えたい。目指すは年間100万食」と宗近専務。そばや冷やし中華などといったジャンルの壁を越えた「麺のテーマパーク」を作るという夢を描く。

 1袋98円(税抜き)。

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