チームラボ(東京都文京区)が3月1日、福井県永平寺町内にインスタレーション作品「鳥道」を常設展示すると発表した。
同社はデジタル技術を軸にした「ウルトラテクノロジスト集団」を掲げ、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」のオープニングタイトルバック、日本科学未来館の「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」、伊ミラノ万博2015日本館の演出など国内外でさまざまなメディアアート作品を手掛ける。
作品は禅文化をイメージしたという新作で、3月26日オープン予定の「永平寺町魅力発信交流施設 えい坊館」(永平寺町松岡神明)の「『禅』体感ゾーン」に展示する。四方と下方を映像で囲った広さ約30平方メートルの空間内を、光で描かれた群鳥が立体的に飛び回る演出を施す。
軌跡を描きながら飛び回る郡鳥が鑑賞者を避け、ぶつからないような動きを取る仕掛けも。同社担当者は「作品はコンピュータープログラムでリアルタイムに描かれ、今この瞬間の絵を二度と見ることはできない。壁と床の境界が無い空間で描かれる軌跡に没入するうち、身体と作品世界の境界も失うだろう」と話す。
3月1日午後には、同社の猪子寿之社長が建設中の同館を訪れ作品投影の調整などを行った。永平寺町総合政策課の担当者は「チームラボの作品は展覧会など期間限定のものがほとんどで、常設展示は全国的に見てもまだまだ珍しい存在。県内外から多くの観光客を呼び込む目玉としてPRに務めたい」と意気込む。
開館時間は9時~18時。火曜休館。入館無料。