福井市内にあるギャラリー「こーくる」(田原2)で7月11日、「夏硝子(ガラス) 長谷川渡ガラス展」が始まった。
それぞれに柄が異なる「一点もの」で、1点3,000円から販売も行う
長谷川さんは同市在住のガラス作家。東京ガラス工芸研究所(神奈川県川崎市)を卒業後、福島県や静岡県の工房勤務を経て自らの工房「ワタリグラススタジオ」を同市鮎川町で開いた。同スタジオは現在放送中のテレビアニメ「グラスリップ」のモデルにもなっている。
会場では「遊び心ある普段使いの器」をテーマに、コップや一輪ざし、酒器などおよそ200点を展示。新作の「こもんグラス」シリーズでは、酸化銅や酸化コバルトで着色したガラスを使い模様を描いた。名前の由来は「小紋」と英語の「コモン(=普通の)」から。
この春生まれた子どももテーマ設定に関わっているという。「作家性を前面に出す作品作りから、親しみやすいプロダクト作りへ意識が向くようになった。家族が増えて性格がまるくなったかもしれない」と顔をほころばせる。
同スタジオ開設から3年。毎年春の「海辺の手しごと市」訪問客や「聖地訪問」のアニメファンなど、ガラス工芸と無縁だった人も多く訪れるようになった。長谷川さんは「『ガラスの世界って楽しい』というお客さんの感想がうれしい。今度は温かみあるランプに挑んで、ガラスの奥深さをより多くの人に伝えたい」と話す。
開催時間は10時30分~18時。入場無料。7月16日まで。