福井市の複合施設「CRAFT BRIDGE」(福井市中央3)で9月26日、デザインスクーリング「XSCHOOL」の募集説明会が行われた。
説明会では、「リ・パブリック」の白井瞭さんによる「白井の福井クイズ」というコーナーも
同スクーリングは、福井市が主宰する「未来につなぐ ふくい魅える化プロジェクト:make.f」の一環。あらゆるジャンルを横断し新たな価値を生み出すという「広義で捉えたデザインの力」で世の中の課題解決を目指す事業家や、新しい働き方を模索する人たちなどを全国から募集する。
「福井でつくろう、福井をつくろう」を掲げ、同市内にあるカレンダー企画製造「にしばた」(灯明寺3)、弁当製造販売「番匠本店」(高木中央3)、セラミックス造形品製造「廣部硬器」(深谷町)の3社がパートナー企業となる。福井大(文京3)産学官連携本部、福井銀行(順化1)、福井新聞社(大和田2)もスクーリングに協力する。
同日19時から行われた説明会には約50人が参加。運営社でシンク&ドゥタンク「リ・パブリック」(東京都文京区)の内田友紀共同代表や、デザイン事務所「TSUGI」(鯖江市河和田町)の新山直広代表ら5人が登壇し、スクーリングの概要説明やトークセッションなどを行った。
福井市出身の内田共同代表は「『XSCHOOL』は小さな小さな学校。実際の教室のように、互いに顔が見える関係でディスカッションできる場にしたい」と呼び掛け、新山代表は「都内百貨店に産業調査で訪れた際、ワゴンセール扱いの河和田漆器を見て悔しさを覚えた。Iターン移住した自分にとって、鯖江のことが『自分事』になった瞬間だった」などと振り返った。
会場には協力企業の姿も。廣部硬器の廣部すぐ里さんは「若い人たちとのプロジェクトは当社初めてのことで、関わることができうれしい。自分たちにとって物作りは日常的な光景で、新たな発見になかなか結び付かない。外部から遠慮の無い声や新鮮な意見を頂ければ、社内にも新しい空気が生まれるのでは」と期待を寄せた。
スクーリングの講師は、デザイン事務所「UMA / design farm」(大阪市中央区)の原田祐馬代表、東京都在住のウェブデザイナー・萩原俊矢さん、愛知県常滑市在住で「無印良品」インハウスデザイナーなどの経歴を持つ高橋孝治さんの3人。事業化アドバイザーとして、起業支援などを手掛ける「GOB Incubation Partners」(東京都渋谷区)の山口高弘社長が参画する。
実施期間は11月~2017年3月。期間内に同市内で開催するワークショップに参加できることが条件で、チーム・個人でのリサーチや課題制作なども予定する。
定員は20人程度。参加無料(宿泊費や交通費などは自己負担)。応募締め切りは10月16日。