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福井発ウェブサイト「折り返し翻訳」が話題 ネット拡散で辞書使用料10万円に

同サイトの画面。中央のテキストボックスに好きなフレーズを入れて翻訳する

同サイトの画面。中央のテキストボックスに好きなフレーズを入れて翻訳する

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 翻訳ウェブサイト「折り返し翻訳辞書 ~日本語から日本語へ~」がネット上で話題になっている。

「1st Stage」でプレゼンテーションを終えた直後の、山越さん(左)・川端さん(中)・山森さん(右)

 福井のウェブ開発者3人が作った同サイトは、リクルートホールディングス メディアテクノロジーラボ(東京都中央区)が主幹事を務めるウェブ開発コンテスト「Mashup Awards 11」の応募作品。マイクロソフトの翻訳辞書「Microsoft Translator API」を使い、日→英→蘭→伊→日と逐次翻訳することで、日本語のフレーズが伝言ゲームのように変わる様子を楽しめるようになっている。

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 福井市在住の川端真悟さんが9月22日、福井工業大(福井市学園3)で行われた「Mashup Awards 11 ハッカソン予選 北陸」で原型を発表した。川端さんは「ウェブの翻訳辞書で日→英→日と試したときにクスッと笑った経験があり、もっとたくさん面白いものを見つけたいと思ったのが開発の動機」と話す。

 興味を示した福井市在住の山森美穂さんと、あわら市在住の山越崇裕さんが開発に加わり、Androidアプリだった原型をウェブサイトとして再構築した。3人はそれぞれ別の会社に所属しており、「完全な趣味開発」(山越さん)で、入力インターフェース設計、コンテンツ配信、イラスト制作など役割を分担。福井のウェブ開発者が集う「ふくもく会」などを活用して10月19日、公開にこぎ着けた。

 同サイトでは翻訳されたフレーズの上位100本を紹介しており、「急がば回れ」→「突然の突進回転」、「隣の客はよく柿食う客だ」→「黒の乗用車をよく食べる」、「素数」→「代表取締役社長」、「水曜どうでしょう」→「こんにちはキティ」などの翻訳結果が並ぶ。

 翻訳結果をツイートできる機能を備えたことから、公開直後から利用者数が急上昇し、ハッシュタグ「#折り返し翻訳」が付いたツイート数=20万件以上、翻訳された文字数=1億文字以上、最大リアルタイムユーザー数=6000人を記録した。NHK「NEWS WEB」の「つぶやきビッグデータ」コーナー、ニュースサイト「ねとらぼ」「LINEニュース」などにも取り上げられた。

 「想定以上にバズってしまった」(山越さん)結果、思わぬ副産物も。10月29日に行われた1次予選「Mashup Battle 1st Stage in 北陸」で、川端さんは「翻訳辞書使用料が10万円を超えた」と明かし会場をどよめかせた。「多くの人に使ってもらえたことで翻訳結果を蓄積できた。人気の高い翻訳結果をキャッシュ(=蓄積済みデータ)から出せば辞書使用料は抑えられるはずで、お金のことは気にせず使ってもらえれば」と呼び掛ける。

 同サイトは「Devices & Cloud賞」を受賞し、11月7日に行われる2次予選への進出を決めた。過去の同コンテストでは、3人それぞれが応募作で受賞を射止めている。山森さんは「勝ち上がるたびにプレゼンテーションがあるので、応募者は皆、それに合わせてプログラムに改良を加える。『折り返し翻訳』にも新機能を追加し、次のプレゼンの場でも会場をあっと言わせたい」と意気込む。

 決勝戦は11月18日。

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