福井の高志高放送部、65年の歴史に幕 卒業生有志、メモリアル行事企画

同校正門。門柱には併設校の高志中の名も

同校正門。門柱には併設校の高志中の名も

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 福井県立高志(こし)高校(福井市御幸2)が、2015年度末をもって放送部を廃部にする。

特設ウェブサイトのイラスト原画を手にする森川さん。原画は、実行委員の藤井聖子さんが手掛けた

 同校は1949(昭和24)年に開校した福井県内有数の進学校。同部は1951(昭和26)年、電波部を前身に創部され、「NHK杯 全国高校放送コンテスト」など多数のコンテストで優勝・入賞した歴史を持つ。大学や専門学校を経て、アナウンサーや番組ディレクターなどとして放送業界に携わるOB・OGも多い。

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 廃部の決定は8月31日、フェニックス・プラザ(田原1)で行われた学校祭で同部員が発表。同部OB・OGでつくるメーリングリストでも大きな反響を呼び、「学校の放送部がなくなるということがあるのか」「校内放送やイベントの音響はどうするのか」などの感想があふれた。

 同校の清川亨校長によると、団塊ジュニア世代に比べ、1学年当たり4クラス分の定員減となった昨今の少子化が背景にあるという。「部員は3年生2人だけで、学校祭が終われば事実上の休部となる。学校祭での発表後も新規入部の声がなく苦渋の決断に至った。4月に開校した、併設校の高志中を含めた部活動再編も理由の一つ」と明かす。

 廃部の声を聞き付けたOB・OG有志が現在、メモリアルイベントの準備を進めている。福井市在住で実行委員長の森川徹志さんは「廃部は残念だが、3年間在籍した放送部への感謝を込め、最後にOB・OGの心に残るイベントができないかと企画した。学校行事を陰で支えることに生きがいを見いだした『裏方体質』が、40代半ばになってまた湧いてきた」と話す。

 2016年3月21日の開催を目指し、イベントタイトルを「高志高校放送部に大感謝祭!」とした。プログラムは2部構成で、森川葵さん・門脇麦さん主演の映画「スクールガール・コンプレックス ~放送部篇~」上映会と小沼雄一監督のトークショー、OB・OG・顧問など同部関係者による座談会と懇親会を予定する。上映会・トークショーは一般観覧も受け入れる。

 10月26日、約8時間で作り上げたという特設ホームページが公開となり、イベント告知は端緒についたばかり。森川さんは「高志高には『みどり葉会』という同窓会組織があるが、文化系の部活動でOB・OGが集まるイベントはあまり例がないのでは。放送部という共通項が、世代を超えた交流のきっかけになれば」と期待を寄せる。

 会場は、第1部=響のホール(中央1)、第2部=繊協ビル(大手3)8階ホール。現在、仮参加登録をホームページで受け付けている。