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福井初の「森のようちえん」開園へ 文殊山周辺の自然を「園庭」に

園舎の回りに里山の「園庭」が広がる

園舎の回りに里山の「園庭」が広がる

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 福井市の「あーちゅ・森のようちえん にじいろずっく」(福井市生野町、TEL 0776-89-1197)が、来春の開園に向けた準備を進めている。

開園準備を進める川原さん(左)と遠藤さん(中)。川原さんの妻・彰映さん(右)も「食コーディネーター」として運営に関わる

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 「森のようちえん」は、自然体験活動をベースとした子育て、保育、乳児・幼少期教育などの総称。「森のようちえん全国ネットワーク」事務局(東京都狛江市)のまとめによると、全国約150カ所で地元のNPO法人などが地域特性を生かした活動を行っているという。

 同園は、同町にある総合芸術教室「EARTHu(あーちゅ)」の新事業で、福井県への届け出が必要な認可外保育施設として2016年4月の開園を予定する。同園代表で創作活動アドバイザーの川原優一さんによると、イベント的な自然体験教室でなく、恒常的に幼児を受け入れる「森のようちえん」は福井で初めて。

 福井のメガネ産業発祥地である同町周辺の自然を「園庭」とし、秘密基地づくり、自然アート、生き物観察、たき火、野菜栽培、泥遊び、野外料理などのカリキュラムを設ける。同教室と共用する築約80年の古民家を園舎とし、遊び部屋、休憩室、トイレ、手洗い場などを設け、荒天時の活動にも対応する。

 2人の保育士が保育に当たり、保育時間は、祝日を除く月曜~金曜の8時30分~14時30分。入会金1万円。保育料月2万8,000円。18時30分までの延長保育(1日1人500円)、週1回からの単発参加(1日1人1,500円)も受け付ける。

 主任保育士の遠藤典子さんは東京都出身で、学生時代は教育関連のゼミで研究を重ねた経歴を持つ。「自然体験活動のボランティアにも参加したが、都市部では都市公園など人間の手で整備された所が活動の中心だった」。ありのままの自然環境で子どもの教育に携わりたいと、NPO法人「自然体験共学センター」(福井市中手町)での活動を機に福井に移住したという。

 「自然の中で子どもたちが見せる感性が好きで、仕事の原動力になっている。いずれは、田んぼでのコメ作りにも挑みたい」と遠藤さん。川原さんも「自分の人生のテーマが芸術・自然・教育の3本柱で、『自然体験共学センター』を経て福井に移住した。『ようちえん』を巣立った子どもたちが『EARTHu』でさらに感性を磨いてくれたり、『ようちえん』運営に関わってくれたりと、継続的な関係を作ることができれば」と将来図を描く。

 来年2月まで月1回、ネーチャーゲームや野外料理などを体験する「日曜ずっく」を行っている。開催時間は、9時30分~13時30分。参加費は1人500円。

 来春入園児の募集対象年齢は、2016年4月1日時点で満3歳~5歳。定員15人。問い合わせは電話で受け付ける。

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