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福井駅東にゲストハウス「SAMMIE'S」 DIY女子、セルフリノベで

約10畳の1階団らんスペース。天井から外光が差し込む

約10畳の1階団らんスペース。天井から外光が差し込む

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 福井市に8月21日、「福井ゲストハウス SAMMIE'S(サミーズ)」(福井市日之出2、TEL 0776-97-9559)がオープンした。

「高校時代にこんな場所があったら、もやもやした自分が救われたかも。10年前の自分に教えてあげたい」と森岡さん

 木造2階建て。施設面積は約30坪。オーナーの森岡咲子さんが築約60年の古民家をセルフリノベーション(以下、セルフリノベ)し、男女別で各2人収容の客室3室、共用キッチン、団らんスペースなどを設けた。フリーで使える電源やWi-Fi環境も備える。SNSなどでうわさを聞き付けた友人が壁塗りや木工などに協力したといい、「延べ300人以上が手伝ってくれた」と話す。

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 森岡さんは福井市生まれ。高志高から東京大を経て、東京に本社を置く大手ゼネコンに就職した。「入社5年目に名古屋に転勤となり、クルマで海や山に出掛ける機会が増えたことが自分の意識を変える転機になった。福井に帰らないつもりで進学・就職したはずが、帰省するたび福井の自然の魅力に引かれていった」と振り返る。

 「2013年春に出た旅行ガイド本『福井人』の制作に関わったのも大きい」と森岡さん。「福井のゲストハウス」を検索したものの、結婚式場ばかりがヒットし半ば諦めていたが、「ある日顔を洗っていたら、『自分でやればいいのでは』というひらめきが下りてきた」。衣服の製作やペンキ塗りが好きだった少女時代を思い出し、DIYでのゲストハウス開業を決めた。

 会社の休日を生かして全国のリノベーションワークショップやセルフリノベの物件を訪ね歩き、DIYに必要な技術を学んだ。友人の紹介でJR福井駅東口近くの物件も確保でき、昨年7月から月2~3回のペースで帰省し作業を進めた。セルフリノベの経過を詳細に記したウェブサイトがあり、作業手順を知る手掛かりになったという。

 今年1月、約7年勤めた会社を退職し、職人の手も借りながら本格的な解体工事に着手した。作業中のエピソードは数え切れないというが、「一番驚いたのは、壁をはがしたら下地材に敷居が使われていたこと」。「当時の大工が各地の廃材を集めて資材不足を乗り切ったのでは」と思いをはせる。

 施設名の「SAMMIE'S」は、自身が参加した地域おこしワークショップでの出来事がきっかけという。「メンバー同士で英語のニックネームを付けるのがはやり、自分のイニシャルから『サミー』と名乗ることになった」。オープンに当たり「SAMMIE」のスペルを当て、「森岡咲子が営む家(IE)」の意味を込めた。

 あるアートイベントで聞いた「DIYの魅力は、自分でクオリティーの線引きができること」という言葉を励みに、「今後も自分のペースでカスタマイズを加えたい」と森岡さん。「いろんな人がいろんな縁を持ってきてくれる予感がする。ゲストハウスを経営すれば居ながらに世界旅行ができ、旅好きの自分にとってこれほど楽しい仕事はない」と笑顔を見せる。

 料金は1泊3,300円。貸し切りの相談にも応じる。チェックインは16時~22時、チェックアウトは10時。フェイスブック、電話、メールで予約を受け付ける。

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