福井市出身の俳優・津田寛治さんが主演を務める映画「津田寛治に撮休はない」が4月3日、テアトルサンク(福井市中央1)で公開される。
同作のワンシーン(© 映画「津田寛治に撮休はない」製作委員会)
津田さんにとって自身の名前がタイトルとなる作品は初めて。北野武さんの監督作「ソナチネ」で映画デビューして以来、映画、テレビドラマ、CMなど幅広い分野で活動する津田さんが本人役を演じるストーリーで、奇妙な日常に翻弄(ほんろう)されていく俳優の姿を劇中劇を織り交ぜて描く。
1965(昭和40)年生まれの津田さんの25歳年下という萱野孝幸さんが監督・脚本を手がけ、一昨年夏に撮影を行った。津田さんによると、所属事務所の後輩が萱野さんの作品に主演したのが2人の出会いのきっかけで、初対面でいきなり映画の企画書を渡されたという。
「その後届いた脚本を開いたところ、移動手段に電車を使っていることや、娘と一緒によく映画を見に行くことなど、特に取材もされていないのにリアルな描写が多く驚いた。ストーリーも面白く、津田寛治役でなくても出たいと思うほど脚本に引かれた」と話す。
津田さんの「素」に近いドキュメンタリー的な作品であることから、日常の延長をイメージして役作りに挑んだという。「50代に入って、自然でしっかりした存在感を残すような役作りをより意識するようになり、この映画はそうした演技の志向を深めるよい機会になった。同じシーンを何回も撮るというテイク数多めの現場だったが、萱野監督は俳優と伴走し完成度を追求していた」と振り返る。
昨年還暦を迎えた津田さんは、人生の節目となるタイミングで自らの名を冠した作品が公開されることに感慨をにじませる。「福井で育まれた私の人間性や生きざまが反映された作品。上映館のテアトルサンクはかつて母がパートタイマーで働いていた映画館でもあり、きっと館内のどこかで見守ってくれていると思う」と話す。
4月4日、津田さんが登壇する舞台あいさつを同館で行う。開催時間は、12時からの回の上映後と、15時からの回の上映前。