見る・遊ぶ

福井のカフェでトークショー 岐阜から移籍の福井鉄道2形式テーマに

トークショーの一こま

トークショーの一こま

  • 4

  •  

 福井鉄道の車両をテーマにしたトークショーが7月5日、福井市のカフェ「毛矢珈琲」(毛矢3)で行われた。

会場の様子。参加者の間から、クラウドファンディングによる「スカーレットレッド」復活の案も聞かれた

[広告]

 現在、同店で開催中の写真展「駆け抜ける電車たち-岐阜から福井への軌跡-」の関連イベントとして、作品を展示する福井在住の鉄道ファン、野田幸彦さんと藤井広人さんが企画。福井鉄道鉄道営業部の白崎正臣さんをゲストに招き、約2時間のトークを繰り広げた。

 トークショーは写真展のテーマである福井鉄道の770形と880形車両の話題を中心に進行した。両形式は2000年代半ば、名古屋鉄道から福井鉄道に移籍した電車で、両社における運用形態の違いや移籍に当たって行われた改造工事など、両形式の歴史を振り返る内容で展開した。

 かつては岐阜市内線や美濃町線など岐阜県内の名古屋鉄道線を運行していたという両形式。岐阜から福井に移住した野田さんによると、両形式は運行路線の環境の違いなどから車体幅に違いがあるという。

 野田さんと藤井さんは両形式の「推しポイント」を披露。「腰の高さが低めでどっしりした構えの880形に引かれる」と野田さん。岐阜出身の藤井さんは「移籍後の770形を追いかけて高校時代から福井へ撮影に来ていた。770形のスタイリッシュな細身のボディーが好み」と話す。

 元運転士の白崎さんは、他形式と比較した770形の加速性能などについて鉄道マン視点で解説した。車両移籍に備えたプラットホーム改造工事のエピソードも明かし、「社員自ら、プラットホーム側面から直接のこぎりで手を加えて高さを削った駅もあった」と当時を懐かしんだ。

 白崎さんによると、同社には名古屋鉄道時代の車体色「スカーレットレッド」の復活を希望する声がしばしば寄せられるという。白崎さんは「県外からの問い合わせも多く、全国的に注目されている電車が福井で走っていることを地元の人たちにもっと知ってもらえれば」と呼びかける。

 会場には、岐阜から駆け付けたという鉄道ファンら県内外から約20人が集まった。岐阜出身という福井市在住の40代女性は「岐阜から来た電車が福井で頑張っていることを知り、通勤で使っている福井鉄道や、福井での生活にいっそうの愛着が湧くきっかけになった」と話す。

 写真展は7月9日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース