4月28日、LINEスタンプ「福井弁で話そっさ! 基本編」の販売が始まった。
パソコンに取り込んだ手書きの下絵を披露する高柴さん。40点のスタンプデータを約1週間で作り上げたという
福井市在住のデザイナー・高柴典子さんが友人の勧めをきっかけに考案。昨年末から制作を始め、およそ4カ月かけて公開にこぎ着けた。高柴さんは「福井弁がテーマのスタンプは約30タイプ販売中だが、若年層向けが中心でアラフォー世代が使えそうなものが少なかった。自分が使いたくなるようなスタンプが欲しくて作り始めた」と話す。
制作に当たり、数多くの福井弁から「起きてから寝るまでのシーンを思い浮かべて」候補を絞り込んだという。自信作は、年長者が子どもに親しみを込め呼び掛ける「わたしいくつ?(=君、何歳?)」。「私自身子どものころよく言われた福井弁。県外の友人に意味が通じないギャグ的要素もあり、スタンプに盛り込もうと考えた」。相手への同意を示す「ほや」にも、「ほやほや」「ほやって!!」「ほやざ!!」「ほやったっけ?」とバリエーションをもたせた。
福井弁を話すキャラクターに、越前がにを頭に付けた「福太郎」、メガネを掛けた「サバジロー」、福井県の観光資源である恐竜をモデルにした「竜之助」の3人を設定した。当初メガネキャラだけの予定だったが、メガネフレーム国内シェアトップを誇る鯖江(さばえ)市にちなみ「鯖江市とサバを引っ掛け、サバ形のフレームにしてしまった」という。「福井には焼き鯖寿司などサバを使った地元グルメもある。結果的にいいキャラクターになった」とも。
自作スタンプを販売できる「LINEクリエーターズマーケット」には現在、約10万点のスタンプが並ぶ。「友人たちが使ってくれるだけでうれしく、収益は二の次で考えている。次回作も構想中」と高柴さん。福井出身の主人公が活躍するテレビドラマ「天皇の料理番」にも触れ、「偶然だが、ドラマのせりふにある『のくてぇ』も盛り込んである。ドラマを見た方が福井弁に興味を持ち、スタンプを知るきっかけとなれば」と期待を寄せる。
スタンプは120円。「LINEストア」で購入できる。