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「伝説の教師」描く映画「かば」、福井で上映会 監督トークショーも

映画のワンシーンより。モデルの蒲益男さんは2010(平成22)年に死去。通夜・葬儀には、蒲さんを慕う教え子ら約750人が訪れたという ©映画「かば」製作委員会

映画のワンシーンより。モデルの蒲益男さんは2010(平成22)年に死去。通夜・葬儀には、蒲さんを慕う教え子ら約750人が訪れたという ©映画「かば」製作委員会

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 大阪の中学校を舞台にした映画「かば」の上映会が7月27日、「ミュージックスペース シューハウス」(福井市中央1)で開かれる。

「延べ2万人の声に押されて完成したというエピソードにも感動した」と話す高橋さん

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 1980年代、大阪市西成区の中学校に実在した「かば先生」こと蒲益男さんのエピソードを基に作られた映画の上映会。鯖江市のコミュニティーFM局「たんなん夢レディオ」で映画番組のパーソナリティーも務める、福井市在住の高橋健一さんが企画した。

 作品では、出自、差別、偏見、貧困などさまざまな事情を抱えた中学生と、生徒に真剣に向き合うかば先生や新任教師らの群像劇が展開する。監督の川本貴弘さんは、2年半の取材を基に作ったパイロット版を含め、7年かけて作品完成にこぎ着けたという。

 高橋さんが同作に出合ったのは、2022年、大阪の映画館でのロングラン上映の最終回だったという。「10代の時にこんな先生に出会えていたらと感銘を受けた。破天荒だが、生徒と同じ目線に立って物事を見ている教師の姿がそこにあった」と振り返る。

 家庭環境の変化で高校進学がかなわず、25歳で定時制高校に入学した高橋さん自身の経験も上映会を企画する原動力になった。「ここで頑張れば同級生とやっと肩を並べられるという思いが込み上げたのを覚えている。学ぶことの大切さを痛感した経験も、『かば』が強く記憶に残った理由の一つだった」と高橋さん。

 作品の時代設定は、高橋さんの生まれ年でもある1985(昭和60)年の夏。阪神タイガースがプロ野球日本一となった年であることにもちなみ、マスターが同チームのファンという同店を会場に選んだ。当日は川本さんをゲストに招きトークショーも行う。

 「80年代熱血青春エンターテインメント」をうたう同作。高橋さんは「映画ファンはもとより、当時中高生だった人や、ちょっとやんちゃなことをしていたような人にも共感してもらえそうなストーリー。映画を見た人同士が当時の思い出トークで盛り上がるようなきっかけにもなれば」と笑顔を見せる。

 開演は、14時、17時30分。料金は、一般=1,500円、高校生=1,000円、中学生=500円、小学生以下無料(いずれもワンドリンク付き)。同店、深夜食堂(中央1)、パリオCITY(松城町)プレイガイドでチケットを販売する。

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