福井駅西の多目的広場「ハピテラス」(福井市中央1)で6月15日、音楽イベント「福井アカペラシティ 2024」が開かれる。
福井の音楽関係者、大学の教職員、大学のアカペラサークルなどでつくる「福井アカペラシティ実行委員会」が主催し、昨年に次いで2回目。「アカペラで福井を元気に」を掲げるイベントで、フジテレビのアカペラ選手権「ハモネプリーグ」優勝グループなど、県内外のアカペラグループ18組が華麗なハーモニーを披露する。
出演者は次の通り。Spark、エオスの涙、アカペラ速達部隊F-Light、ヴァンチェル、Curtain Call、tweedia、Heart♥Beat、すてぃちゅぅん♪、旅旅旅、Amaryll!'s、cerasus、さんぴりか、天泡、Not For Sale、Free Melody。ゲストとして、夜にワルツ(ハモネプリーグ2022春優勝)、うたかるた(同2023優勝)、ささめき(同2022冬決勝進出)の3グループが出演する。
プロジェクト呼びかけ人は、FM福井「Update Evening!」パーソナリティーでウインドシンセサイザー奏者の大西泰敬さん。30代半ばに差しかかった昨年初め、自身が歩んできたエンターテインメントの力で町づくりに貢献できないかと考えたのがきっかけだったという。
大西さんは「アイドル、ジャズ、ストリートカルチャーなど、エンタメで福井を盛り上げようとする取り組みはいくつか先行事例がある。それらと共存しながら、かつ、他の人たちがやっていない領域を考えていったところ、アカペラというジャンルに行き着いた」と振り返る。
「プロジェクトを進める過程でアカペラ愛好者の層の厚さに驚いた」とも。大西さんによると、大学のアカペラサークルのメンバーSNSアカウントに3000~4000人のフォロワーがいるというケースもあり、実行委員会によるイベント出演者募集の投稿も瞬く間に拡散したという。
「昨年イベントをやってみて、アカペラを披露する場に困っている人たちが多いのではという感触も得た。遠方の出演者から『初めて福井に来た』『駅前という場でアカペラができるとは』という声もあった。県外から人を呼び込むことも町づくりの一つの軸と考える私にとって、とてもうれしい言葉だった」と大西さん。
イベントは福井県による2024年度「アートプロジェクト支援事業」の助成を受け開催する。支援の枠組みは「新たなアートプロジェクトとして他地域のモデルとなることが期待される文化芸術事業」。大西さんは行政のバックアップを励みに、アカペラによるにぎわいづくりが「福井モデル」として広がることにも期待を込める。
「人の声だけで演奏するアカペラは気軽な気持ちで聴くことのできる音楽。福井駅周辺へ遊びに出たついでにふらっと立ち寄って耳を傾けてもらえれば」と大西さん。プロジェクト発足2年目となる今年、小中学校の芸術鑑賞など同イベント以外の展開にも意欲を見せる。
12時開演。入場無料。