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福井・鯖江の漆工房が拭き漆コーヒーカップ 飲み口厚1ミリの薄口仕上げで

カップとソーサーを組み合わせたイメージ

カップとソーサーを組み合わせたイメージ

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 鯖江市の金継ぎ・漆工房「うるしの駒や」(乙坂今北町)が5月中旬、新商品のコーヒーカップとソーサーの販売を始めた。

業務用として販売を始めた「うすくちうるし 170ミリリットル用」(左)、「うすくちうるし 170ミリリットル用(外黒染)」(右)

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 商品は「うすくちうるし 90ミリリットル用(外黒染)」「うすくちうるし 90ミリリットル用ソーサー(黒染)」。昨年2月に販売を始めた酒器「うすくちうるし」の認知度向上を目指し、店主の薮下喜行さんがカップ&ソーサーとして新たに提案する。

 飲み口の厚さは約1ミリ。サイズは、カップ=縦・横・高さ各7.2センチ、ソーサー=縦・横各14センチ、高さ1.5センチ。カップの容量は140ミリリットル(満量)。国産ケヤキで作った木地に柿渋を塗り、さらに漆を薄く塗って拭く作業を繰り返す「拭き漆」技法で製作した。カップ外側は黒漆でなく鉄媒染(てつばいせん)を繰り返す手法を取り、木地の木目を生かした。

 薮下さんは「天然木を薄く研ぎ出し、漆を塗り重ねて、優しくすっきりとした口当たりになるよう仕上げた。ガラス製や陶磁器製の薄口食器に比べて割れにくいのが特長。熱が伝わりにくいという特性も木製の器ならではで、コーヒーのぬくもりを手のひらで感じながら味わってもらえるのでは」と話す。

 同社は同商品発売に合わせ、2月に一般販売を始めた「うすくちうるし 170ミリリットル用」を業務用として販売開始した。薮下さんによると、同商品は満量で240ミリリットル入るマグカップサイズで、コーヒー豆専門店やカフェなどへの卸売り販売を想定しているという。

 受注生産で納期は約2カ月。価格は、カップ=9,900円、ソーサー=7,700円。

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