福井県産材を内装に取り入れた「ふくい木材和室」が1月19日、リゾートホテル「休暇村越前三国」(坂井市三国町)にオープンした。
県内外からの宿泊客に福井のものづくり技術を広く伝えようと、同ホテルが企画した。市内にある木材加工会社「セルフネン」(丸岡町)とのコラボレーションで、壁面の装飾、収納家具、広縁の床などに同社の不燃化商品を取り入れて改装した。
セルフネンは「セルロース+不燃」を意味する造語に由来。同社製の加工木材は炎が当たっても燃え広がりにくく、無加工の木材に比べ煙や有害ガスも発生しにくい特徴を持つ。県内のものづくり技術を紹介する県のウェブサイトでも紹介され、地域産品の情報発信を掲げる一般財団法人休暇村協会(東京都)の理念と一致し改装に至ったという。
同ホテル営業担当の野口新之介さんは「従業員の行動指針の一つに、地元の素晴らしさを自信を持って伝えるという趣旨の項目がある。不燃処理された木材は客室の内装にうってつけの素材でもあり、県産材の香りや肌触りを感じながらくつろいでもらえれば」と話す。
第2弾として、織りネーム(タグ)などを手がける「松川レピヤン」(丸岡町)とのコラボレーションも展開する。現在、同社製の越前織が床の間を彩る「越前織和室」4室の準備を進めていて、3月完成を目指す。