南越前町出身のシンガー・ソングライター水咲加奈さんが12月25日、新曲「舞踏会」の配信を始めた。
「ワンカット一発撮り」という、「舞踏会」ミュージックビデオのワンシーン
9月にリリースした「終点」以来、約3カ月ぶりの新譜で、約1年かけて制作を進めた。「世界中の『妄想恋愛家』たちへのプレゼント」というテーマを掲げ、水咲さんが作詞・作曲を、SEKAI NO OWARIやOfficial髭男dismなどを手がけたプロデューサー保本真吾さんが編曲を、それぞれ担当した。
歌詞には、かなわない恋の相手との妄想に後ろめたさを感じていたという経験を落としこんだ。「いつからか、妄想を楽しむ人や『推し』に夢中になる人をすてきだと思えるようになり、その気持ちをさらけ出して全力で曲を書いた。一般的な日本の家庭で育った私にとっては舞踏会も現実味のない催しで、夢の中で好きな人と踊る姿をタイトルに込めた」と水咲さん。
制作に当たり、水咲さんが敬愛するというアーティスト・君島大空さんがコーラスなどで参加した。楽曲は水咲さんが奏でるアコースティックピアノに君島さんのエレキギターやアコースティックギターが重なり合うサウンドで、静かな妄想や舞踏会の躍動感などを静と動のコントラストで表現した。
水咲さんによると、君島さんとは音楽配信プラットフォーム「SoundCloud」での出会いがきっかけという。「すてきな曲を聴いてすぐに声をかけ、ライブでの共演が実現してからリスペクトしている音楽家の一人。今回の制作も言葉が出ないほど最高の時間で、音楽が食事や睡眠よりも栄養になると感じた」と振り返る。
価格は、通常版=255円、ハイレゾ版=300円。大手音楽配信サイトで販売するほか、サブスクリプション(定期購入)配信も行う。
来年2月9日、ライブハウス「Spotify O-nest」(東京都)で「We Loves F・U・K・U・I」と題したイベントを行う。水咲さんお薦めのアーティストとのライブで、若杉果歩さん、irodori、坂上太一さん、西野カインさんが共演。水咲さんは「音楽とともに福井への観光気分を楽しめるイベントで、地元出身のプライドに懸けて成功させたい。関東在住の知人にも勧めてもらえれば」と呼びかける。