福井のカニ販売専門店「越前かに成前」(福井市順化1、TEL 0776-63-6927)が11月に発売した「越前かにギフト」が売れている。
全国のすし職人が技を競う「全国すし正統技術披露大会」での金賞受賞歴もある田畑さん
面倒なカニの「殻むき」を解消した同商品。福井の冬の味覚である越前がに(ズワイガニ)の身をさばき、脚に切り込みを入れた状態で真空パックした。店主の田畑健太郎さんは「身をさばくサービスは以前から行っておりニーズが高かった。正式にラインアップに加えれば、お客さんに喜んでもらえると考えた」と話す。
東京都内のすし店で修業後、家業である「寿し吉田」(福井市順化1)のすし職人として立つようになった田畑さん。「越前がにのおいしさを世界に広めたい」と、この時期はカニゆで職人との「二足のわらじ」を履く。地元で水揚げされたカニを自らの目利きで仕入れ、れんが造りの特製釜でゆであげる。カニの個体差に合わせたゆで方や塩加減のこだわりが同店の売りだ。
同商品はきり箱入り。カニの重さによって価格が異なり、1箱(=カニ1杯入り)1万9,440円~3万2,940円。開封後すぐに食べられるよう、スプーン、特製酢、紙エプロン、殻入れ袋、盛り付け皿などをセットにした。「常連さんからの注文が多いのが意外。毎年のようにカニを食べている常連さんも実は殻むきが面倒なのだと分かった」と田畑さん。すし店の常連からも「よくやった。いい商品を作ったものだ」と好評を得ているという。
ズワイガニより小ぶりだが、外子(=卵)や内子(=卵巣)の食感が楽しめるセイコガニ(=雌カニ)のギフトセット(1箱=カニ2杯入り 5,940円~9,180円)もある。田畑さんは「セイコガニは身が小さく一般家庭での調理に手間取る。包丁を入れるのが難しい脚にも切れ目を入れてあるので、カニの甘みを存分に楽しんでもらえるはず」と話す。
同店ホームページで取り扱う。