3月27日、福井駅西口交通広場が開業した。
同広場を出発する京福バス。左後方は、4月28日正式開業予定の「ハピリン」
福井市が同駅西口再開発事業の一環として整備を進めていたもので、2009年4月の暫定供用開始から約7年を経ての正式開業となった。同駅周辺に分散していたバス乗り場を環状に配置した6つの乗り場に集約し、乗り場西側には福井鉄道の通称「ヒゲ線」の「福井駅」電停を設けた。
10時から福井駅西口再開発ビル「ハピリン」(福井市中央1)の屋根付き広場「ハピテラス」で行われた記念式典には、天谷幸弘福井県バス協会長、村田治夫福井鉄道社長、西川一誠福井県知事、東村新一福井市長、鈴木昭久中部運輸局長らが参列した。
式典では、天谷会長が「多くの方のご支援で、ハピリンと一体感のある乗り場になった。最新のバスロケーションシステムやきっぷ売場も設けており、バス利用客の増加につながることを願う」とあいさつ。村田社長は「広場完成で県内の交通網が集まった。わずか143メートルの(ヒゲ線)延伸だが、当社にとっては約80年来の悲願だった」と振り返った。
同広場の供用開始に伴い、福井駅西口から大名町交差点方面にあった市内・郊外バス乗り場や、ミスタードーナツ福井駅前ショップ(中央1)前のコミュニティーバス乗り場、ユアーズホテルフクイ(中央1)そばの福井鉄道「福井駅前」電停などが廃止となった。
同日、えちぜん鉄道三国芦原線と福井鉄道福武線の相互乗り入れも始まり、結節駅となる田原町駅(田原1)で記念式典が行われた。両線がつながるのは、福武線同駅延伸時に資材運搬用の臨時線が敷設されて以来約65年ぶり。同市木田地区在住という60代の男性は「やっとつながって、むしろ遅いくらい」と待ちわびた様子だった。