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福井で「ブックアート」2人展 「人間の記憶」をテーマに

小林雅子「Anne's Room」(2014年、18.0センチ×12.0センチ×5.5センチ、アンネ・フランク著「アンネの日記」、色鉛筆) ©Masako Kobayashi

小林雅子「Anne's Room」(2014年、18.0センチ×12.0センチ×5.5センチ、アンネ・フランク著「アンネの日記」、色鉛筆) ©Masako Kobayashi

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 福井市の「E&Cギャラリー」(福井市問屋町3、TEL 0776-27-0207)で9月5日、展覧会「残ル身体」が始まる。

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 本の形式をとった美術作品「ブックアート」を国内外で発表する、東京都在住の小林雅子さんと京都府在住の松永亨子さんによる2人展。

 ジョージ・オーウェルの「1984」と身体をかたどった油紙を組み合わせ人間の自由を問う作品や、折り本状に加工したインクジェットプリントや陶片などで歴史の連続性を表現した作品、手に取って触れられる作品など、約25点を展示する。

 足利市立美術館(栃木県足利市)学芸員の篠原誠司さんがキュレーターを務める同展。福井大准教授で同ギャラリーアートディレクターの湊七雄さんによると、開催のきっかけは同大教育地域科学部でのアート人材育成講座という。「15年来の付き合いになる篠原さんを講師に招いたのがきっかけ。越前和紙の産地にちなんだ紙の作品展をという自分の思いと、ブックアートに詳しい篠原さんのキュレーション力がマッチした」と話す。

 2人の作品について、篠原さんは「人間の記憶をテーマにした展覧会。小林さんは油紙を使い皮膚で感じた記憶を、松永さんはデザイン的要素を絡めて目で見た記憶を表現しており、対になる作風が面白い。ブックアートは難解と思われる現代美術への入り口になるのでは。新しい美術を身近に感じてもらえれば」と呼び掛ける。

 9月5日は16時から、関連イベントとしてオープニングトークとレセプションを開く。福井大文京キャンパス教育系3号館では12日10時から、松永さんを講師に招いたワークショップ「ブックアートを考える一日」(定員10人、要予約)を行う。共に参加無料(ワークショップは材料費実費)。申し込みは同ギャラリーまで。

 営業時間は12時~19時(金曜日は12時~21時)。火曜・水曜定休。入場無料。9月26日まで。

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