福井市内で6月19日~21日、「リノベーションスクール@福井」が開かれる。メーン会場は加藤ビル(福井市中央1)。
18日に「北ノ庄クラシックス」で開かれた前夜祭には、県内外から約80人が詰め掛けた
人口減少や空き店舗増加など、全国の地方都市が抱える課題をリノベーションで解決する手法を学ぶ同スクール。2011年の北九州市を皮切りに全国各地で開かれ、北陸地方での開催は福井が初めてという。スクールでは、受講者が実在の空き物件を基に再生プランを練り上げ、不動産オーナーなどへプレゼンテーションを行う。
期間中は、受講者同士による「ユニットワーク」のほか、リノベーションの専門家による「ライブアクト(講義)」を開く。講師は、嶋田洋平さん(らいおん建築事務所)、馬場正尊さん(OpenA・東京R不動産)、石田竜一さん(VALUE RAISE)、大島芳彦さん(blue studio)の4人。
「うら企画」と題した、県内外在住の福井出身者によるイベントも。「北ノ庄クラシックス」(中央1)でのトークセッションや、年内開業を目指すゲストハウス「SAMMIE'S」(日之出2)工事現場でのDIYワークショップを予定する。「SAMMIE'S」オーナーの森岡咲子さんは「壁への廃材貼り付けや黒板作りのプログラムを用意した。専門家の指導の下、自ら手を動かすことの面白さを味わってもらえれば」と呼び掛ける。
福井出身の「うら企画」発起人で、シンク&ドゥ タンク「リ・パブリック」(東京都文京区)の内田友紀さんは「トークのテーマ選定では、福井と日本の最前線を届けることにこだわった。どんな事業も人のつながりから始まる。福井市内外の視点をぶつけ合い、未来の街の姿をみんなで妄想していけたら」と話す。「2年前に友人と手掛けた書籍『福井人』をきっかけに出会えた人々への感謝も込めた」とも。
同スクールは、ユニットワークで練り上げた再生プランを実際の事業へつなげることを目標とする。福井出身のスタッフで、ヤフーで「ご当地eコマース」普及に関わる佐竹正範さんは「インターネット的な考えだが、次世代のまちづくりは『自律分散型相互運用』がキーワード。市民の主体的な活動が相互作用して生き物的に成長すれば、福井は世界に誇れる都市になるのでは。今後のまちづくりの熱源になるような会にしたい」と意気込む。
開催時間はホームページで確認できる。ライブアクト、「うら企画」は一般参加も可。