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子どもの成長刻む「日記家具」-福井の家具工房、県産スギ材使い商品化

「一目ぼれしてもらえる家具を作り続けたい」と話す前田さん

「一目ぼれしてもらえる家具を作り続けたい」と話す前田さん

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 住宅・店舗向けのオーダーメード家具を手掛けるマエダ木工(福井市細坂町)が6月6日、県産スギ材を使った子ども向けの「日記家具」を発売した。

斜面を滑らせたおもちゃが収納箱に吸い込まれる仕掛けの「おもちゃの家」

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 「県内の山林には、建築資材への転用を見越して昭和40年前後に多くのスギが植林された。だが、低価格の外国産木材に押され県産材の需要はあまり伸びていない。このままでは『森が死んでしまう』という危機感があった」ことを背景に社長の前田智之さんが商品化を企画した。

 前田さんによると、スギが家具材料に使われることはほとんどないという。ほかの樹木に比べ軟らかく傷つきやすい性質のため、クレームの原因となりやすいからだ。前田さんはその性質を逆手に取り、商品ラインアップを子ども向けにフォーカス。家具に刻まれていく傷を成長の記録に見立て、「日記家具」というコンセプトを立てた。

 現在販売中の商品は、「おうちのすべり台」(5万1,840円)や「杉の小椅子」(1万4,040円)、「絵本の家」(2万7,000円)など6種類。部品の角を丸く整え、無着色・無塗装で仕上げた。遊び心も随所にちりばめ、「おもちゃの家」(7万7,760円)では、斜面を滑らせたおもちゃが収納箱に吸い込まれる仕掛けも。

 「シャープなラインが好きで、これまで作ってきた家具もそうしたデザインが多かったが、『日記家具』の製作で別の価値観と美意識が生まれた」と前田さん。1年後をめどに20種類の商品展開を目指す。

 ホームページを通じて通販に応じており、遠方への配送も可能。

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