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福井の老舗製粉所がガレット向け新商品 東京・浅草の専門店と共同開発

「さくっとした表面と、もちっとした食感を楽しめる焼き上がりになるガレット粉になった」と加賀さん

「さくっとした表面と、もちっとした食感を楽しめる焼き上がりになるガレット粉になった」と加賀さん

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 福井市の製粉所「カガセイフン」(高木中央1)が10月上旬、新商品「そば粉の生地が美味(おい)しい福井ガレット粉」の販売を始めた。

日本人として初めて、ミシュランガイドにガレット職人として紹介された経歴もある玉越さん。「ガレットは工夫次第で和の食卓にもなじむ料理にアレンジできる」と話す

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 1877(明治10)年創業の同社が、フランス・ブルターニュ地方の郷土料理「ガレット」に使うそば粉として、東京・浅草のガレット専門店「フルール ド サラザン」と共同開発した。福井県産ソバを100%使った商品で、自宅でガレットを焼く人にも扱いやすいそば粉作りを目指したという。

 カガセイフン社長の加賀健太郎さんと、フルール ド サラザン店主の玉越幸雄さんとの8年越しの交流が共同開発へとつながった。加賀さんがフランスに視察に訪れた時、同地方の港町サン・マロにあるガレット有名店で働いていた玉越さんに出会い、玉越さんが帰国して開業した後も交流が続いていたという。

 加賀さんは「玉越さんの『そばがきを薄く延ばして焼いたようなガレット』という仕上がりイメージを基に、細かくひいたそば粉をベースに、粗めのそば粉をブレンドした。ホシ(ソバの殻が細かく砕かれたもの)の量をほんの少し変えるだけでも仕上がりが変わるため、石臼の選定を見直すなど試行錯誤を重ねた」と話す。

 福井県産ソバの特徴という粘りの良さを生かした商品となった。玉越さんは「そば粉には麺以外にも多様な料理や食べ方の可能性がある。ガレットやパンケーキのようなアレンジでそば粉に親しむ人が増えることで、ソバの生産や消費の広がりにつながれば」と期待を込める。

 同社ウェブサイトで販売するほか、11月1日・2日、福井駅西の多目的広場「ハピテラス」で開催される食のイベント「福井そば博2025」でも販売する。当日は同店のブース出店もあり、玉越さんが手がける国産ロースハムとチーズのガレット(800円)など、同商品を使ったテークアウト販売を行う。

 価格は、200グラム=750円、1キロ=2,750円。

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