福井市の宝飾品販売卸「ジュエリー土屋」(大手3)が販売するプロポーズリング「オルコス」が好調な売れ行きを見せている。
「遠方からのお客さまに、福井の食や文化を知っていただくきっかけにもなっている」と土屋社長
プロポーズリングは、婚約指輪や結婚指輪とは異なる「第3の指輪」としてブライダル業界が展開する商品。「婚約指輪の平均価格である35万円」(同店の土屋道照社長)よりも低めに設定した価格が特徴で、ドラマや映画のワンシーンにあるような、ケースをパカッと開けて求婚する「箱パカ」プロポーズを演出する。
土屋社長は「若いカップルの約4割が結婚前から同居しているというデータもあり、早くから結婚の意思を確認し合っている様子がうかがえる。大手メディアが取り上げるなどプロポーズリング市場が盛り上がる中で、ヘッドリースをイメージしたハンドメードのデコレーションを添えるなど、ケースにこだわり差別化を図った」と話す。
商品名はギリシャ語で「誓い」という意味。色は、シルバー、ゴールド、ピンクゴールドの計3タイプ。サイズは、8号、10号の2種を用意する。「相手の指のサイズが分からないという相談があったときは、相手のおおよその身長や体重などを聞いてサイズを推測する」という。
店頭販売を軸に展開するが、昨年9月の販売開始以来、県内だけでなく、東京、仙台、神戸などからの来店もあるという。「『記念として一生飾っておく物だから』と、写真映えするプロポーズリングを求めているお客さまが来店くださっている。リングより福井までの旅費の方が高くつくかもしれず申し訳ないくらい」と土屋社長。
「プロポーズは結婚の第一歩だが、学校でその方法を教えてくれるわけではない」と、名刺に「プロフェッショナル・プロポーズ・プロデューサー」と掲げ、プロポーズ予備軍の相談相手にもなる。「プロポーズリングは求婚のハードルを下げてくれるアイテム。幸福度日本一といわれる福井の若者の間にも定着すれば」と期待を寄せる。
価格は1万9,440円。