福井県敦賀市で8月16日、歴史紙芝居「愛と正義の大谷吉継」が行われる。
紙芝居より。石田三成(右)が大谷吉継に対し、関ヶ原の戦いへの挙兵を申し入れる場面
9月4日まで、敦賀市立博物館(敦賀市相生町)で開催中の「特別展『大谷吉継と西軍の関ヶ原』」の一環。福井高専(鯖江市下司町)の学生らでつくる学生団体「Tongood(トングッド)」が、敦賀城主・大谷吉継の人物像を身近に感じてもらおうと企画した。
紙芝居は同市内にある「敦賀歴史紙芝居の会」の丸山誠さんが自作したもので、縦=60センチ、横=84センチ。同高専4年で、代表の山貫緋称(ひな)さんは「丸山さんと高専の教授が知人同士だったのが紙芝居を知ったきっかけ。丸山さんからの『若い人も紙芝居上演を』という勧めと、Tongoodの『歴史の切り口からまちづくりに関わる』という方針が重なり、2カ月ほどかけて準備した」と振り返る。
上演時間1時間を優に超えるという「丸山版」を、同高専5年の榎並悠馬さんが約45分のオリジナルストーリーに再構成した。「関ヶ原の戦いで共に戦った石田三成との友情にポイントを置いて脚色した。NHK大河ドラマ『真田丸』にも2人が登場するということで、大坂冬の陣・夏の陣のエピソードも盛り込んだ。紙芝居を見ていただければドラマへの理解も深まるのでは」と榎並さん。
石田三成ゆかりの滋賀県長浜市でも、長浜城歴史博物館友の会主催のシンポジウム「西軍の関ヶ原合戦」に合わせ上演を行った。読み手でもある榎並さんは「丸山さんから『人物の会話シーンにもっと気迫を』という助言も頂いた。登場人物が多く、声色を変えながら演じるのは大変だが、課題を克服できるようギリギリまで練習を重ねたい」と意気込む。
同日は19時30分から、同市内の気比(けひ)の松原で「第67回とうろう流しと大花火大会」が行われる。同高専3年で、広報担当の川崎美柚さんは「紙芝居の脚本は専門用語を省いた、耳にすっとなじむ作りになっている。紙芝居の後で気比の松原に向かうと、大谷吉継をテーマにした今年の花火大会もより楽しめるのでは」と話す。
13時30分開演。入館料は、一般=300円、高校生以下=無料。定員50人。