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福井で「本のカバー脱がさナイト」 本好き集い、装丁の奥深さ味わう

カバーを外し、装丁への思いを語る高嶋さん(中央)

カバーを外し、装丁への思いを語る高嶋さん(中央)

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 福井市のコミュニケーションビル「スナックランド」(福井市中央1)で5月14日、「もっと!本のカバー脱がさナイト~ヘベレケ編~ vol.2」が行われた。

イベントに合わせ、オリジナルのしおりやブックカバーを製作。「本のくせZINE」と題した小冊子発刊の予定も

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 福井在住の本好きでつくる団体「~本で遊ぶ企画部~初恋書房」が、「本を使ってまじめにふざける、大人たちのいたずらイベント」をコンセプトに企画。参加者がカバーを付けた状態で本を持ち寄り、紹介後にカバーを「脱がす」ことで本を新たな趣向で楽しめるという。グラフィックデザイナーで代表の高嶋由衣さんは「本を単に『読む物』として捉えるのでなく、五感全てで味わう物として認識するきっかけになればと準備を進めた」と話す。

 もともと、福井の女性デザイナーでつくる「福井デザイナー女子部」内でのイベントだったが、昨年夏に初めてオープン参加にしたところ好評で、2回目の開催に至った。開催に当たり、本との出会いを初恋になぞらえた派生ユニット「初恋書房」を新たに設立。メンバーは「思いもよらない本に出会えるのが楽しい」「電子書籍も便利だが、本は『物体』として目の前にあってほしい」などと思いを口にする。

 イベントは同ビル3階のレンタルスペース「ダンスホール桃源郷」で行われ、フェイスブックで開催を知った15人ほどが参加。小説、エッセー、コミック、作品集など、各自が本の紹介をした後「では脱がせます」と宣言しカバーを外した。カバーデザインからは想像できない装丁や仕掛けも多く、参加者からは「かわいい!」「脱がした後の方が表紙っぽい」などの声が上がった。

 同市内のゲストハウスを通じて県外にも情報が伝わり、7月には佐賀の温泉街で「脱がさナイト」が予定されているとも。高嶋さんは「書店に行くといつも、手に取った本のカバーを反射的に外してしまう。脱がすという行動が生まれることで、本をより肉体的に捉えられる面白さがあり、イベントを通じてその魅力を発信できれば」と意気込む。

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