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カップルで紙すきするオリジナル婚姻届 福井・鯖江の企業、越前和紙使い開発

婚姻届デザインの一例。別料金でオーダーメードデザイン制作も

婚姻届デザインの一例。別料金でオーダーメードデザイン制作も

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 福井県鯖江市の「婚姻届工房」(鯖江市新横江1、TEL 0778-67-3274)が1月、「手づくり婚姻届・出生届」の販売を始めた。

出来上がった婚姻届を手にほほえむ、若山さん、田中さん、吉村さん、佐々さん(左から)

 新たに結婚するカップルが手すきした越前和紙を、花柄などのデザインをあしらった婚姻届に仕上げて発送する。和紙すき体験施設「パピルス館」(越前市新在家町)などと協力し、約半年かけて商品化にこぎ着けた。

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 社長の若山大輔さんは「北海道内の自治体が独自様式のデザイン婚姻届を作っていることを知ったのが、事業プランを練ったきっかけ。機械すき和紙でのオリジナル婚姻届から事業を始めたが、カップルの思いに寄り添いたいと手すき和紙も扱うことにした」と振り返る。

 若山さんはもともと行政書士で、商品化に当たって婚姻届の仕様などを定めた戸籍法を読み込んだという。「婚姻届については戸籍法施行規則に規定があるが、判型や書類の保存年数が書かれているだけで紙質の指定がない。パピルス館には30年以上前に地元小学生がすいた卒業証書があり、耐久性も問題ないと判断した」。和紙の規格にないA3判の紙すき枠も新たに製作した。

 デザインの種類は、婚姻届=50種、出生届=30種。製作を希望するカップルは事前申し込みを行い、同施設で15枚の和紙を手すきする。出来上がった和紙にはインクのにじみを防ぐ処理を施し、カップルが選んだ絵柄を印刷した状態で発送する。届け出用紙の組み合わせや枚数は自由で、紙すき時に記録した動画も同梱(どうこん)する。

 昨年12月に紙すきしたという、鯖江市在住の田中浩太朗さんと吉村美悠紀さんは「提出用と記念保存用で絵柄を変えて作ってもらった。白紙もあるので、披露宴で両親に手渡す手紙や、子どもの命名書にも使えたら」と話す。2人が挙式を予定する「八雲迎賓館」(福井市渕4)の佐々歩さんは「和風結婚式のウエルカムボードにマッチする質感で、手すきしている写真と一緒に飾っても面白そう」と提案する。

 福井地方法務局で「法的に問題なし」というお墨付きを得た上で同商品を開発したといい、中京・関西エリアの旅行会社などへの販路開拓も狙う。「単に紙すきだけで福井に来るのはもったいない。越前焼の夫婦(めおと)茶わん作りや、越前漆器のお食い初め器作りなどと合わせたツアーを実現できれば」と若山さん。福井県が掲げる「幸福度日本一の県」で、カップルの新たな門出を祝う意欲をのぞかせる。

 価格は3万2,400円。ホームページで申し込みを受け付ける。

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