福井市の結婚式場「シンシア・リリィ」(福井市中央1)で2月1日、キッチンウエアブランド「TSUBOMI」の商品発表会が行われた。
「『福井の伝統工芸品をより多くの人に』という夢が、また一つかなった」とあいさつする熊本さん(右)
福井市出身で、フランス家庭料理レストラン「モルソー」(東京都品川区)シェフの秋元さくらさんや、福井県内の若手伝統工芸職人団体「福井7人の工芸サムライ」などとのコラボによる同商品。秋元さんと同団体呼び掛け人の熊本雄馬さんが昨年3月、福井県の「ふくいブランド大使」イベントで意気投合し、プロジェクト発足に至ったという。
東急ハンズ(東京都新宿区)プロデュースの同プロジェクトには、新潟県の若手企業家集団「ts_LABO」も参加した。福井では、職人7人のカタログ商品を秋元さんのアイデアでブラッシュアップし、約半年かけて商品化にこぎ着けた。熊本さんは「器の厚みや柄といったディテールと、業務用途も視野に入れた耐久性との両立が鍵だった」と明かす。
商品は、越前漆器のプレート、越前焼の飯碗(わん)、若狭塗の夫婦(めおと)箸、越前打刃物の三徳包丁、若狭めのう細工のコースター、新潟県燕市産のカトラリーなど33種類。価格帯は378円~4万7,520円。秋元さんは「日常生活から伝統工芸品が遠ざかっている中で、一般主婦の方に手に取ってもらえるよう工夫を凝らした。若い主婦の方にも使ってもらえれば」と話す。
同店で出す料理だけでなく、プライベートでも好んで伝統工芸品のキッチンウエアを使うという秋元さん。「モノ自体の良さはもとより、モノに対する向き合い方も変えてくれるのが伝統工芸品の魅力。使っていると気持ちもキュッと引き締まる」と愛情をにじませる。
福井県立恐竜博物館(勝山市村岡町)内「福井ブランドショップ」で販売するほか、西武福井店(福井市中央1)でも販売を予定する。