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福井で不登校支援テーマのイベント開催へ 「本音の議論交換を」と主催者

不登校支援関連の研修会で講演する小野寺さん

不登校支援関連の研修会で講演する小野寺さん

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 トークイベント「本当の不登校の話をしよう」が12月14日、福井市のフェニックス・プラザ(田原1)402号室で開催される。

「福井スコーレ」の活動中の様子。墨流しの作品を作っている

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 福井市で不登校支援に取り組む民間団体「福井スコーレ」(田尻栃谷町)が主催。来年3月末で活動を終える同団体の最後のイベントとなる。

 代表の小野寺玲さんによると、2018(平成30)年発足の同団体はかねて、「終えること」を目標に活動を展開してきたという。「発足時から活動を重ねてきた中で、民間の居場所の限界や子どもを真ん中にできないジレンマを感じ、学びの場に戻っていくための温かな公的支援が理想形ではないかと考えた。自団体ではなく、本当に子どものためになる活動をするために、終えることを目標に掲げた」と説明する。

 小野寺さん自身、中学時代に不登校を経験し、沖縄のフリースクールを経て大学に入学したという経験がある。「大学生になり、元当事者という立場から(不登校の児童生徒の)親の会などで発言してきた。不登校支援で救われた経験があるからこそ、不登校支援の言説を巡って私自身が抱く違和感を整理し、イベントで共有することが私の役割だと感じている」と話す。

 文部科学省によると、2024年度、福井県内の不登校小中学生は1661人。福井県は2022年度から、不登校傾向にある児童生徒に向け、教室とは異なる居場所作りなどを目的とする「校内サポートルーム」設置などの支援体制を進めている。

 イベントはタイトル通り、不登校について率直な意見を交わす場を作ることを目的に展開する。小野寺さんは「福井県内の支援体制は拡充しつつあるが、不登校の子どもたちの数は依然高止まりしている。不登校の支援者、関係者、関心のある人などの本音の議論を通じて、本当に必要な不登校支援の在り方を一緒に考える機会にできれば」と話す。

 14時開演。参加無料。定員50人。

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