商品パッケージのショールーム「HAKO&(ハコアンド)」(問屋町1)が9月1日、福井市にオープンした。
ショーウインドウに並んだオリジナルパッケージ例を指さす大谷社長
紙の卸売りを手がける「ダイゲンコーポレーション」(同)の関連会社「ペーパージャック」が設けた、パッケージのトータルプロデュース店。招待状や席次表などのブライダル関連アイテムを手がけてきたデザイン力を強みに、「売りたい物を売れるモノに、届けたい想(おも)いをカタチに」を掲げ、新商品開発を検討する事業者などに向け展開する。
店舗面積は15坪。箱、紙管、ボトルなどのパッケージサンプルなどを並べ、700種類以上の紙見本帳を用意する。一般客に向け、包装紙ブランド「REGARO PAPIRO(レガーロ・パピロ)」の包装紙を用いた同店オリジナルボックス(名刺サイズ=550円、はがきサイズ=825円、A5判サイズ=1,100円)なども販売する。
デザイナーが3人在籍し、パッケージの寸法を基に展開図作成、カッティング、貼り合わせなどができる設備を整える。社長の大谷佳史さんは「手触りや商品の収まり具合を確認するためにもサンプル作成は大切。当店の設備なら、最短で打ち合わせ後30分から1時間ほどでサンプルを作ることができる」と説明する。
お茶の香りがする紙、植物の種をすき込んだ紙などユニークな資材も提案し、50個~200個程度の小ロット製作も受け付ける。「既製品にちょっとしたアレンジを加えるだけでも『オリジナル感』を十分に訴求できる。アクセサリーや洋服などの販売を始めるスタートアップの人たちに、開業資金の有効活用という観点から伴走役になれれば」と大谷さん。
大谷さんによると、紙卸売業が同様のショールームを設ける例は全国的にも珍しいという。「開店から10日ほどがたち、見積もりの相談が増えるなど手応えを感じている。パッケージは商品そのものの価値を高めてくれるツール。商品開発の初期段階に相談してもらえれば、商品とパッケージを一体化して提案できるのでは」と話す。
営業時間は10時~17時。定休日は、ホームページや、公式インスタグラムアカウントなどで確認できる。