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福井で伝統工芸使いファッションショー、たんす技術のキャリーバッグも

会場となる西武福井店本館2階公開広場で打ち合わせする「7人の侍」のメンバー

会場となる西武福井店本館2階公開広場で打ち合わせする「7人の侍」のメンバー

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 福井県内の若手伝統工芸職人で作る団体「7人の侍」が11月1日、西武福井店(福井市中央1、TEL 0776-27-0111)でファッションショーを行う。

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 同団体の呼び掛け人は眼鏡材料商社「キッソオ」(福井県鯖江市)の熊本雄馬さん。「2020年予定の東京オリンピックで、今以上に人や経済の一極集中が進むのではと危機感を抱いた。東京に負けない地方の魅力を思い巡らせたら、歴史や伝統、ものづくりが頭に浮かんだ」。調べてみると、福井県内の国指定伝統的工芸品が7品目あると分かった。「30~40代の若手職人から賛同者を募ろう」と決めた。

 知人のつてをたどり声掛けする姿を映画「七人の侍」になぞらえた。熊本さんの呼び掛けに、越前漆器=土田直東さん、越前和紙=栁瀨靖博さん、越前焼=泉直樹さん、越前打刃物=岩井丈さん、越前箪笥(たんす)=山口祐弘さん、若狭塗=加福宗徳さん、若狭めのう細工=上西宗一郎さんが応じた。中には、クラウドファンディングサイト「伝統サポーターズ」で自ら支援者を募るメンバーもいる。

 同団体にとって初となる今回のイベント。ショーでは、漆器を半分に切った連続腕輪や、たんす風キャリーバッグなどオリジナル作品をモデルが着用する。モデルには仁愛女子短期大学(天池町)の在学生と卒業生、計約20人を起用。衣装制作では自動車用シート材など繊維製品を手掛けるセーレン(毛矢1)のサポートを受けた。熊本さんは「『オール福井』のチームで臨むショー。伝統工芸の地味なイメージを払拭(ふっしょく)して都市部など県外での開催にもつなげたい」と意気込む。

  同ショーに合わせトークショーも開く。テーマに「地場産品活用で、地方から世界市場に飛び込む」を予定する。ゲストは、世界的バッグデザイナーの由利佳一郎さんと、メガネブランド「FACTORY900」(半田町)のデザイナー青山嘉道さん。青山さんは2013年、眼鏡界のアカデミー賞と言われる「シルモドール賞」を受賞している。同店販売促進担当の山口晃寬さんは「『福井を元気に』を掲げるイベントの中で、モノをキーワードにしたものは珍しい。当店の地産地消の取り組みともマッチしている」と期待を寄せる。

 開演は13時と16時の2回。入場無料。関連イベントとして10月29日から11月3日まで、同店本館1階で「FACTORY900」サングラスなどの販売会も予定する。

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