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福井・越前市で福井鉄道南越線開業100年展

越前市赤谷には同線を走った120形が静態保存されている

越前市赤谷には同線を走った120形が静態保存されている

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 福井県越前市内にある越前市武生公会堂記念館(越前市蓬莱町、TEL 0778-21-3900)で7月18日、企画展「南越線開業100年 福井県を初めて走った軽便鉄道」が始まった。

「車両の図面など48枚がつづられた竣工(しゅんこう)図表が一番感動した」と話す栗波さん

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 同線はかつて、社武生(同市)-戸ノ口(鯖江市)間14.3キロを結んだ福井鉄道の路線。1914(大正3)年に武岡(ぶこう)軽便鉄道として開業し、1945(昭和20)年、同鉄道の1路線となった。1948(昭和23)年には電化されたものの、モータリゼーションの波にのまれ1971(昭和46)年に一部区間廃止。1981(昭和56)年3月31日限りで全線廃止となった。

 今年が武岡軽便鉄道開業100周年となることから、同館がおよそ1年前から開催を準備。同線の路線図、時刻表、切符、駅名標など往時をしのばせる「お宝」106点が一堂に会した。個人宅に眠っていた開業当時の定款もあり、同館館長の栗波敏郎さんは「100年も前の史料なのに保存状態が良好で驚いた」と話す。

 だが、史料収集は難航したという。「想定外だったのは福井鉄道に史料が全く無かったこと。本社移転時に廃棄したと聞いた。全線廃止から30年ほどなので史料はすぐ見つかると楽観視していた」(栗波さん)。つてをたどって同鉄道社員やOB、地元の鉄道ファンを訪ね協力を得た。

 会場の一角では、同市内在住の鉄道ファン須崎英継さんがおよそ1年かけて作り上げた、幅4.5メートル、奥行き1.4メートルの鉄道模型ジオラマも展示。須崎さんが「昭和50年ごろの南越線をイメージして作った」というジオラマには、同線の社武生駅、五分市駅、粟田部駅を再現したコーナーもある。

 8月24日には、関連イベントとして「ふるさと歴史散歩『南越線廃線跡を巡る』」を開催。JR武生駅前を起点に、駅や鉄橋、線路など同線の遺構を訪ねる半日コースのバスツアーを予定する。事前申し込みが必要。

 開館時間は10時~18時。月曜休館。観覧無料。9月7日まで。

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