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福井・片町に「レイヤーズBAR すぎ」 「コスプレしながら飲める店」売りに

コスプレ文化を撮影側から支える「カメコ」の利用もあるという

コスプレ文化を撮影側から支える「カメコ」の利用もあるという

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 福井市の繁華街・片町に1月6日、「レイヤーズBAR すぎ」(福井市順化1、TEL 090-2205-2305)がオープンした。

店内の一角をレイヤーのハンドメード作品展示用に開放。衣装やウイッグ、小物などの展示を受け付ける

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 同店は、アニメやゲームなどのコスプレ愛好者「レイヤー(=コスプレイヤー)」向けのバー。店舗面積は約15坪。席数は、カウンター8席、ボックス席6席。レイヤーのスタッフが接客するのでなく、来店客がコスプレをしたまま店内でアルコール類などを楽しめるのが特徴で、バー営業時間外は「バースタジオ」としてロケ撮影向けの店内貸し切りも受け付ける。

 ドリンクメニューは、生ビール(500円)、サワー各種(600円)、カクテル各種(800円~)、グラスワイン(500円)、ノンアルコールビール、ソフトドリンク類(以上500円)など。同店の呼び物という腰の強いうどん「国後(くなしり)野菜温麺」(800円)、コンニャクみそおでん(500円)などフードメニューもそろえる。

 店主の杉山雄三さんは東京都出身。都内で焼き肉店を約30年経営した後、都内在住の女性レイヤーと共にレイヤー向けバーを手掛けた経歴を持つ。「東京でもレイヤーさんへの一般人の目はさほど温かくはないと感じた。レイヤーさんの間でも年2回のコミケ(=コミックマーケット)など場をわきまえて楽しむ不文律があり、日常的にコスプレを楽しめる場はそう多くなかった」と話す。

 東京育ちの杉山さんが「全く無縁の土地だった」という福井に移住したのは昨年6月。「70歳を超えたのでバーを若い人に譲り、スローライフを楽しむつもりで北陸新幹線で金沢へ観光に訪れたのがきっかけ。友人が福井に住んでおり、いい機会だと思い2日間足を伸ばした」ところ、坂井平野の穂波や、越前海岸の風景、福井駅前の風情などに心動かされたという。

 移住後はのんびりと趣味のバイクやゴルフなどを楽しむ生活を続けていたが「ぜいたくな話だが、半年近くもブラブラしているとやることがなくなってきた。朝起きるのもだんだんつらくなり、遊びと仕事はどちらが欠けても駄目なのだと分かった」。しかし年齢に見合った就職先が限られることから、かつての経験を生かしレイヤー向けバーを再び手掛けることに決めた。

 人脈ゼロの状態からインターネットで福井のレイヤーを調べ、コスプレイベントの主催者やレイヤー向け撮影スタジオのオーナーとつながることができた。同店オープンを視野に本格的に始動させたツイッターアカウントには、2週間で約100人のフォロワーがついたという。

 開店に当たり郊外出店も勧められたが、「レイヤー向けバーを開くことで、この街にあまりなじみのない若い人たちが足を運ぶきっかけに」と片町でのオープンにこだわった。「自分自身が毎日楽しく朝を迎えられればというのが一番の目的で、もうけはほどほどにあれば十分。安く飲んで食べて、レイヤーさん同士が和気あいあいとつながる場になれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は18時~24時(客がいる間は営業)。日曜定休。バースタジオ利用料は6,000円(12時~18時、予約制)。

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