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福井に「モントリオールマフィン」の店-街の酒販店が新業態

高校前という場所柄、学校帰りの女子高生にも人気

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 加モントリオールのカフェ文化に根付く「モントリオールマフィン」の店が5月15日、鎌田酒店(福井市城東1、TEL 0776-22-3173)内にオープンした。

キャロット(185円=手前)、バナナチョコ(230円=右)、ブルーベリー(265円=左)のモントリオールマフィン各種

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 店主の中井裕子さんは、祖父の代から続く同店の3代目。しかし、以前より店を継ぐことを考えていたわけではなかった。高校卒業を機に福井を離れ、東京暮らしを経て三重県志摩市に嫁いだこともあり、中井さんにとって同店は「実家の父が営む店」という認識だった。

 転機は昨年10月に訪れた。父の他界で帰郷した折、「65年間続いた店を父の代で終わらせたくない」との思いがよぎった。しかし、同店のような「街の酒販店」はコンビニやディスカウントストアに押され廃業が相次いでいる。新たな取り組みとして考えたのが自家製焼き菓子の販売だった。

 「子どもが大きくなったらパティシエに」とのライフプランがあった中井さん。夫と2人の子どもに送り出されての「単身赴任」で帰郷し、酒販業務の傍ら製菓の基礎を学んだ。そこで出合ったのがモントリオールマフィン。「軽くあっさりした口当たりに感激した」と、中井さんはモントリオールマフィンを店の看板商品に据えた。

 メニュー作りにはデイサービス施設で給食調理に携わった経験を生かした。「モントリオールの人々にとって、マフィンは日本のおにぎりのような存在」(中井さん)と、ニンジンやタマネギ、ブロッコリーなどを使った総菜風マフィン(小=60円~70円、大=185円~265円)を販売。ごはんやパンに代わる朝食メニューとして提案する。

 今後、酒販店向け食材を菓子作りに取り入れたいとのプランも描く中井さん。「ノンアルコールの甘酒を砂糖代わりにするなど応用範囲は広そう。うちのお菓子が日本酒の良さを知るきっかけになれば」と話す。

 営業時間は7時30分~19時(土曜は18時まで)。日曜定休。

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