福井出身「せりかな」さんがベスト盤 3年間の軌跡、16曲に

同アルバムのジャケット。収録曲のうち3曲はファン投票で決まったという

同アルバムのジャケット。収録曲のうち3曲はファン投票で決まったという

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 福井出身のシンガー・ソングライター「せりかな」さんのベスト・アルバム「SERIKANA BEST『LOVE&EARTH』」が2月14日、「nom-records」(東京都中央区)から発売された。

「ライブで歌っている私自身が、楽曲に背中を押されている気がする」とせりかなさん

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 せりかなさんは1987(昭和62)年、福井県越前市生まれ。武生高(越前市八幡1)卒業後、筑波大を経てリクルート(東京都千代田区)に入社し、同社退職後の2013年に音楽活動を始めた経歴を持つ。

 アルバムには「brave new world」(福井テレビ「新しい風2016」CM曲)、「コウノトリ」(越前市応援曲)、「風になって」(東海汽船CM曲・第62回伊豆大島椿まつりテーマ曲)など、過去3年間に発表したCM曲・テーマ曲などを中心に16曲を収録。8ビートのロック、アコースティックな雰囲気のジャズ調の楽曲、エレクトロ・ポップ風にアレンジした曲などバラエティー豊かな内容となっている。

 船旅を想像させるプロローグとエピローグも収録し、コンセプト・アルバムの趣も感じられる構成とした。「海や森など自然の風景が好きで、船に乗って新しい島に着くようなイメージを描いて曲順を決めた」とせりかなさん。自身の世界観は地球の姿をボディーにあしらったオリジナルギター「PTU-せりかなカスタム」にも表れ、アルバム後半には島をイメージした楽曲もある。

 キッザニア東京(東京都江東区)のミュージカル音楽や、アニメ「ラブライブ!」の楽曲など幅広い分野で活動する音楽家・松井望さんがサウンドプロデュースを手掛けた。「活動を始めて1年ほどたったころ、ライブイベントで一緒になったアーティストさんから紹介を受けた。ほとんどの楽器を1人で演奏する方で、いつも私の期待を超えたアレンジで応えてくれる」と信頼を寄せる。

 アルバムには新曲の「太陽とキミと朝ごはん」(福井県JAグループCM曲)も収録した。「制作依頼を受け6タイプほどのデモ音源を送ったところ『ほかに無いか』と言われ結局10タイプくらい作った。朝のゆったりした雰囲気と対極のような速いテンポのバージョンが採用になり、私自身が一番驚いた」と明かす。

 CM音楽に関わることで曲作りの技術が鍛えられているとも。「15秒という制約の中で、メロディーと詞の双方で印象を残すことが鍵。曲作りは基本的に出来上がった曲に詞を当てる曲先(きょくせん)という手法で、類語辞典片手に詞を書いたり、さまざまな本を読んだりして語彙(ごい)力を付けるよう心掛けている」という。

 ベスト・アルバム発売に至った経緯について、「昨年は年間約200本のライブを行いアウトプット中心の生活だった。がむしゃらに3年間走り続けたが、ここでいったんクールダウンして一段階上のアウトプットを目指そうと考えた」。今年前半は自身の世界を広げるインプットの強化に力を入れ、後半の活動につなげる意欲を見せる。

 一部のCDショップ店頭では発売日の前日に並び、2月13日付け「タワーレコード」全店総合アルバムチャートで4位を記録した。現在、都市部を中心に連日リリースイベントを行っており、福井でも同19日17時30分から、CDショップ「松木屋 エルパ店」(福井市大和田2)前イベントスペースでミニライブを行う。

 4月15日には、ライブハウス「HALL BEE」(中央1)でワンマンライブも予定する。「県外で暮らし始めて福井の素晴らしさを改めて実感した。私のために歌う場所を作ってくださる方や、私を歓迎し応援してくださる方がたくさんいる。私を育ててくれた福井という土地に、表現活動で恩返ししていくのが私の務め」と決意を新たにする。

 価格は3,330円。全国のCDショップなどで取り扱う。

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