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福井でアール・ブリュット展 「頭の中が熱くなる理由を教えて」と呼び掛け

同展開催に当たり、期間限定で「六感美術館」と名付けられた会場

同展開催に当たり、期間限定で「六感美術館」と名付けられた会場

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 福井市のデザイン事務所「六感デザイン」(福井市渕3、TEL 0776-88-0038)で現在、展覧会「脳みそちゅんちゅんな理由(ワケ) 誰かおせ~展」が行われている。

「作家の生活環境など作品の背景も含めて観賞してもらえればと、解説文のデザインには気を配った」と野路さん

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 正規の美術教育・指導を受けていない人や、障がいを抱えるアーティストの芸術などを指す「アール・ブリュット」の作品約50点を展示する。出展作家は、ムラタクン、浅野達哉さん、荒見真央さん、磯野貴之さん、シノタケさんなど計10人。同事務所代表の野路靖人さんが昨年秋、「アートNPO工房ココペリ」(富山県高岡市)の作品交流プロジェクト「トランク・プロジェクト」を知ったことが開催のきっかけという。

 野路さんや同事務所スタッフが約1カ月半かけて準備を進め、「アール・ブリュットの作品を見ると、頭の中が熱くなる感じがする」というスタッフの一言から展覧会名を決めた。「自分たちもアール・ブリュットの定義を明確に理解しているわけでなく、お客さんが抱く感想から定義を肉付けする内容にしてはと、『誰かおせ~展』と付けた」と振り返る。

 福井でのアール・ブリュット普及につながればと、キャベツを素材にしたビジュアルなど、フライヤーデザインにも工夫を加えた。「フェイスブックで見たキャベツの写真で脳みそを連想したのが始まり。河原で拾ったガラクタを無心でコラージュしたり、仕事ではまず使わないOsakaフォントを使ったりと、自分たちなりのアール・ブリュットの解釈で制作した」

 フェイスブックでシェアされたフライヤーを見て、「何の展覧会かよく分からないが、面白そうで来てみた」と話す来場者もいるという。野路さんは「事務所でのイベント開催構想は以前からあり、自分たちが共感できる題材にようやく出合えたことがうれしい。デザイン事務所という、一般の方にはあまり縁のない場に足を運ぶ機会にもつながれば」と話す。

 開場時間は11時~19時(土曜・日曜は12時~16時)。入場無料。1月24日まで。

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