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福井の300社が「賛丼店一斉ごみ拾い」 「海洋ごみ削減、飲食業界から」掲げ

ニューサンピア敦賀(敦賀市呉羽町)周辺で清掃活動を行った「賛丼」事業所のメンバー

ニューサンピア敦賀(敦賀市呉羽町)周辺で清掃活動を行った「賛丼」事業所のメンバー

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 福井県内の飲食店などでつくる「福丼県プロジェクト実行委員会」が5月下旬~6月上旬、福井県内で清掃活動「賛丼店一斉ごみ拾い」を行った。

2014年(平成26年)9月、福井県庁で行われた「福丼県プロジェクト」発足セレモニーの様子

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 活動は、日本財団(東京都港区)が進める海洋ごみ対策事業「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環。「どんぶり物で福井の魅力を発信」という福丼県プロジェクトに「賛丼(=賛同)」する事業所約300社が参加した。

 福丼県プロジェクトは2014(平成26)年、ソースカツ丼、海鮮丼、しょうゆカツ丼など、バラエティー豊かな福井の「ご当地丼」にちなんで開始。県内各地でどんぶり物を呼び物とするイベントなどを展開し、土に埋めると3カ月で自然分解されるプラスチックスマート対応容器を出店店舗で導入するなど、プラスチックフリーの運営を実践する。

 野坂昌之実行委員長は「プラスチックごみの8割は飲食業界に由来すると言われ、街なかで何気なく捨てたプラ容器も風に吹かれ川に落ちれば海洋ごみの原因となる。コロナ禍でテークアウト需要も増える中、環境問題を考える切り口としてどんぶり物が貢献できればと活動を行っている」と説明する。

 野坂委員長は「自然環境に配慮した飲食イベントへの関心の高まりを感じている」とも。「県外のお客さまや外国人から、『プラスチックフリーのイベントだから足を運んだ』という言葉を掛けてもらうことが多くなり、活動での手応えを感じている。この先、『選ばれる飲食イベント』の基準が変わっていくのでは」と話す。

 プラスチック由来の海洋ごみを元から絶つという福丼県プロジェクトの趣旨に日本財団も協賛する。野坂委員長は「このまま行くと、2050年には海洋ゴミの量が地球上の魚の量と同じになると言われている。海が豊かにならないと飲食業界も豊かになっていくことができないという視点に立ち、これからも活動を積み重ねたい」と意気込む。

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